2. 2025年の家づくりのキーワード
つづいて2025年、新年のコラムならではの家づくりにかかわる重要なキーワードから、2025年の住宅市場を考察していきます。
2-1. インフレの影響
1つ目のキーワードは、インフレの影響です。
昨今の経済状況で、賃金が少しずつアップしていく要素もある一方、為替状況や世界的なインフレを考えると、原材料のアップ率の方が早いです。
各設備メーカー・躯体の原材料になる材木価格などは高止まり・値上げが、コロナ禍以降に断続的に発表されています。
一時期に比べて少し落ち着いたとはいえ、値上げ基調は今年も変わらない傾向であることに間違いはないでしょう。
富山県は昔から全国1位の、新築の床面積が大きい県として有名ですが、昨今は値上がりの傾向を受けて家もコンパクト化してきています。
2-2. コンパクトな家
2つ目のキーワードは、上記のインフレの話をふまえたコンパクトな家です。
総額を抑えるために、どうしても家の面積を削減する方向になっており、富山県でも床面積は急激にコンパクトな志向になっています。
この「コンパクトな家」として床面積を削減する中で注意すべきポイントは「設計力に差が出やすいこと」です。
大きな家であれば、自動的に窮屈さを感じにくいのですが、床面積を削減していくと、開放感を出すためには設計力での工夫が必要です。
また、家事動線・生活動線もプランニングが難しくなっていくため、コンパクトかつ使い勝手がいい家、狭さを感じにくい家は、住宅会社での差が大きく出るでしょう。
さらに、平屋・1階寝室というキーワードも、このような流れを汲んでのブームになっており、より一層プランニングが難しくなります。
2-3. 1階寝室 / 平屋
3つ目のキーワードとして、1階寝室・平屋があげられます。
住宅自体が長寿命となっていることや、居住者が長く住み続けることを考えている背景もあり、富山県以外でもコロナ禍以降、全国でブームになっています。
ただし、平屋は大きな土地が必要(できれば60坪以上)なこと、さらに同じ床面積であれば、2階建てに比べて割高になることもあり総額としては高額になりがちです。
2-4. 子育てグリーン住宅支援事業
24年11月末に、新たな補助金制度「子育てグリーン住宅支援事業」が発表されました。
2025年に家づくり、リフォームなどを検討されている方にとっては朗報です。
新築では最大160万円、リフォームでは最大60万円の補助金が受けられる制度で、新築・リフォームともに活用できる制度になっています。
詳しくは別記事でご紹介しますが、こういった補助金や優遇制度を上手に活用して家づくりをすすめましょう。