家づくりコラム

2025.03.28

コラム2025年(令和7年度)新築向け補助金・ZEH支援事業の概要を解説

2025年(令和7年度)のZEH補助金の概要をお伝えしていきます。初めての家づくりで補助金などの詳しいことが分からない、という方にも分かりやすく解説しています。気になる補助金額や条件、そして補助金を利用する上で注意すべき点も踏まえて紹介します。

 

2025年(令和7年度)に新築を検討されている方におすすめの補助金情報です。

 

ZEH(ゼッチ)補助金は、昨今は毎年の定番の補助金となってきていますが、補助金をもらうためには各種条件があります。

 

自分たち家族は、その条件にあてはまるの?いくらもらえるの?

 

こんな疑問をお持ちの方は最後まで読んでもらうと、補助金の内容がクリアになるような内容になっています。

 

それでは、まず今回の記事の要点から見ていきましょう。

 

 

補助金額は55万円 / 戸ですが、追加要件を満たすZEH+(プラス)に適用すると90万円 / 戸 にアップする

 

・ZEHは断熱性や省エネ性が一定以上のレベルがあるとクリアしますが、ZEH+はさらに断熱性能・省エネ設備のグレードアップが必要になる可能性もある(プランによる)

 

25年5月頃にかけて受付が開始されますが、申請を出すためには、土地と間取りは確定して各種断熱や省エネの計算が完了している状態になっていないといけない

 

補助金は、タイミングや間取りに制約がかかる場合が側面があることも理解した上で補助金を賢く利用しましょう

 

環境省の概算要求を基に原稿作成(25年3月時点)

 

 

1. ZEH補助金は55万円もしくは90万円が基本

ZEH補助金説明

出典:環境省・概算要求

 

まず皆さんが一番気になるポイント、補助金の金額は55万円(定額)が基本です。

 

55万円は基本となるZEHの要件を満たす場合に適用される補助金額です。

 

なお、これから建てる家がZEHになるかどうか?は、おおまかに解説すると断熱性能と省エネ性能の2つの基準をクリアすることです。

 

またZEH補助金には、さらに性能が良い家に対してZEH+(ゼッチプラス)として補助金も上乗せされて、90万円(定額)+αが見込める仕組みになっています。

 

それでは、各々の条件を見ていきましょう。

 

2. ZEH / ZEH+ の要件とは

補助金をもらうためには、新しく建てる家の性能がZEH、もしくはZEH+に適合する必要があります。

 

それぞれ、どんな要件なのか?を分かりやすく解説していきます。

 

2-1. ZEHの要件

ZEHの要件

出典:資源エネルギー庁

 

細かい部分はさておき、ZEHは「断熱等級5以上」かつ「省エネ等級6」であることに加え、「太陽光発電システムで年間で使うエネルギーを実質的に帳消しにできる」という説明になります(※富山県では太陽光発電は必須要件ではありません

 

1つ目の断熱性能は「家の保温性」にかかわる部分で、壁や床などに入れる断熱材や窓サッシの性能によって変わってきます。

 

これらの断熱材や窓サッシを一定以上の製品を活用して設計することで、保温性の高い家となります。

 

最終的には、断熱性を推し測る計算をしてUA値(ゆーえーち)というものをプランごとに算出します。

 

この数値が、富山県では0.6(W/㎡・K)以下であることが条件です。

 

また保温性が高い家でも、使っている設備機器が効率が悪く、エネルギーをたくさん使ってしまうような設計だったとしたら残念ですよね。

 

そのため、同時に家で使う設備機器(冷暖房・給湯・換気・照明など)の省エネ性も計算します。

 

こちらも、プランごとに設定される基準からトータルで2割以上、省エネになっていればZEHとなります。

 

また、ゼロエネルギーハウスとして、年間で使うエネルギーをゼロ以下にするために太陽光発電が基本的には必要となります(概ね5~6kW)

 

しかし、富山県は積雪地域として太陽光発電がなくても断熱・省エネの基準をクリアすればZEHと同等の扱いで補助金対象にもなります。(Nearly ZEH 扱い)

 

2-2. ZEH+の要件

 

つづいて補助金額が90万円にアップするZEH+は、断熱等級が6以上かつZEH以上の省エネ性が必須要綱となります。

 

また、HEMS(ホームエネルギーマネージメントシステム)を導入することで、再エネの自家消費率拡大を目指すことが条件になっています。

 

さらに以下の項目では、追加の補助金を受けられることがわかっています。

(詳細は4月以降に記載)

 

項目 補助金の追加
蓄電システムの導入 2万円 / kWh(上限20万円)
HEMS(ホームエネルギーマネージメントシステム)を導入 未定
電気自動車用のコンセント

もしくは充放電設備(V2H)

未定
おひさまエコキュート 未定

 

電気自動車用のコンセントは、今電気自動車を持っていなくてもコンセントを1個設置しておくだけで要件をクリアするため、簡単かつ将来的にもおすすめのアイテムです。

 

ZEHプラスでの補助金アップは魅力的ではありますが、各設備をグレードアップさせるコストアップの側面、断熱性能アップに伴うプラン制約が容易に想像できますので、家づくり全体から考えたバランスも考えましょう

 

3. スケジュールは25年5月頃~受付開始予想(1次募集)

補助金スケジュール

出典:令和5年度 募集要項

 

上図は昨年のものになりますが、おおむね例年はゴールデンウイーク前から受付が開始され、その年度末までに完成、書類提出までが一連の流れです。

 

完工(家の完成)は必ずしも年度末でなくても、対応できるケースが多いですが、こちらは採択時に審査機関に相談する形になります。

 

またZEH補助金は申請を行い、補助金事業の採択通知が来てからでないと着工ができません。

 

そのため、この採択後に工事開始、年度末に工事を基本的に終わらせる、というスケジュールから考えると、5月頃~夏頃(お盆ぐらい)までに申請できるようなスケジュールで考えると補助金を活用しやすいと言えます。

 

3-1. ZEH補助金の申請を出すために決めるコト

 

この申請を出すために必要な要素は、おおよそ以下の点です。

 

・間取りの確定(家の大きさ・部屋の大きさ・窓の位置・大きさは等は確定)

 

・設備機器の能力の確定(冷暖房の機種、給湯方式や機種、換気方式や機器など)

 

・着工と完工などのスケジュール

 

以上のような点は、断熱性能や省エネ性に関わる部分のため、申請をするために計算が必要になってきます。

 

この計算が完了して初めて申請を出すことができ、申請後も原則変更することはできません。(性能がよくなる側には変更可ですが、申請に時間などがかかる)

 

反対にキッチンの色やデザイン、インテリアや照明器具の種類などは、申請までに決めなくても良いため、補助金を活用する場合には優先順位を付けて打合せをすすめるとよいでしょう。

 

4. YUIでも補助金などのご相談承っています

 

YUIでは、新築時にこういった補助金利用の実績もありますので、補助金利用してオトクに家づくりをすすめたい方はお気軽にご相談ください。

 

また、YUIでは補助金が利用できるような状況であれば、利用をおすすめするようにしています。

 

積極的に補助金を取りにいくと、間取りやスケジュールなどが補助金のペースに合わせないといけなくなるため、場合によっては本末転倒な状況になりかねないことも想定されます。

 

断熱や省エネなどの基準は、標準的にZEHを超える性能で新築をしている為、性能面では問題にならなくとも、ゆっくりマイペースに家づくりしたい方はよく考えて活用しましょう。

 

YUIでは、ご家族のタイミングやペースにも配慮しながら打合せをすすめていきます。

 

気になった方は、ぜひ一度モデルハウスまで足を運んでみてください。

この記事に関連するタグの一覧を見る

アーカイブ