1. インナーガレージを採用する上で知っておくべき注意点
それでは、早速インナーガレージの注意点3つをみていきましょう。
1-1.【注意点①】カーポートに比べると建築費・税金がアップする
車を置く場所を考えると、一般的には屋外にカーポートを設けるパターンが多いですが、雪国である富山ではインナーガレージも人気が高いです。
この2つの大きな差は、家と一体化しているかどうか?です。
インナーガレージの場合、家としての建築面積・施工面積が大きくなるので、居室としての坪単価よりは割安にできるものの、カーポートを設けるよりは高くなります。
特に、シャッターを設ける場合は選ぶ種類にもよりますが、300万円ぐらい掛かることもあり、建築費が注意点としてあげられます。
予算次第でシャッターの有無を決めてもよいため、まずは建物全体の希望から見積をしていくとよいでしょう。
そして費用面のもう1つの注意点は、インナーガレージは固定資産税の課税対象になることです。
延べ床面積に加算されるため、固定資産税が上がる要素となり年間で数万円程度の負担増になる可能性があります。
1-2. 【注意点②】インナーガレージ内の勝手口の有無
2点目の注意点は、動線設計についてです。
インナーガレージがある家=ガレージから直接家の中に入ることができる、とイメージする方も多いでしょう。
しかし、ここも間取りプラン次第で、必ずしもガレージから直接家に入ることができるようにするかどうか?は冷静に考えた方がいい注意点になります。
プラン次第ではありますが、ガレージからの入口を設けると、勝手口のような入口ができるため、入口を2つ設けるプランとして難易度および制約が少し増してきます。
同時に、建物の床面積自体も大きくなる傾向にあるため、建物全体のコストという観点からも注意が必要と言えます。
防犯上の理由など、ガレージからあえて入れないようにすることも意外と多く、使い勝手だけでなく間取りプラン全体から考察していくと失敗につながりにくいでしょう。
こちらの記事でもガレージの形態のメリット・デメリットを解説していますので、あわせてご覧ください。
▶貴方に合ったガレージの形態は?車好きに理想のガレージのメリット
1-3. 【注意点③】排気ガスをしっかり排出できる換気扇を
インナーガレージ(特にシャッターありの場合)には、車の排気ガスを排出できる換気扇が必要になってきます。
そのときの換気扇ですが、小さな換気扇ではガスを排出し切ることができないため、排気ガスが “ちゃんと” 排出できる換気扇の選定が大事です。
“ちゃんと” とは、静圧がしっかり取れる換気扇であり、空気をしっかり入れ替える能力がある換気扇を指します(シロッコファンを使っている天井扇、もしくは有圧扇など)
昨今は、電気自動車が普及し始めていますが、電気自動車であれば排気ガスの心配はなく、換気扇は最低限でよいです。
むしろ200Vの電源があればガレージ内で充電もでき、電気自動車とインナーガレージの相性はよいです。
ちなみに電気自動車を一晩充電しておくと、約250km分※ぐらいの充電が可能なため、毎日遠出するような方でなければ、インナーガレージ+電気自動車という選択肢もよいでしょう。
※日産リーフの場合:200V×15A・12時間充電・電費7km/kWh