家づくりコラム

2022.06.24

コラム注文住宅の間取りの決め方のコツとは?間取りを話し合う時の考え方を伝授

間取りを検討・決定していく上で知っておくと為になる事項をお伝えします。間取りは土地の形状などで様々ですが、優先したい事項をご家族で決めておくとスムーズにすすむ可能性が高いです。その考え方のメリットやデメリット、考え方のポイントやコツも紹介していきます。

 

        

 

注文住宅の間取り設計では、ハウスメーカーや設計士によって様々な考え方でプランニングを行います。

今回は結からのアドバイスとして、間取りを決める上での考え方を2つ選んでわかりやすく紹介します。

 

1つは、住宅性能やメンテナンスに重きをおいた「使い勝手重視」の考え方、そしてもう1つは、リビングを中心とした家族の過ごし方やデザインに重きをおいた「居心地重視」の考え方です。

 

この2つの違いや考え方、そしてこの考え方を知っておくことで、ご家族の意向や間取りを考える上でのマイルストーン(指針)になるでしょう。

 

今回は、そんな間取りを考える上でのポイントを解説していきます。

 

まずは今回の記事の要点をお伝えします。

 

 

・ご家族の中で「使い勝手(機能性)重視」か「居心地(デザインや間取り)重視」か?をある程度決めていくことが重要です

 

・どんな風景を眺めながら暮らしたいか、どんな時間を大切にしたいか、を考えてみましょう

 

・ご家族の中で譲れないポイントや、好みの雰囲気・インテリアスタイルを伝えてもらって、あとは「おまかせ」でもOKです

 

・使い勝手、居心地いずれかに比重を置くことで間取りや家づくりの選択に基準ができます

 

 

1. 使い勝手重視か居心地重視か

まず間取りを考える前に、「使い勝手」「居心地」どちらを重視したいのか?をご家族内で話し合うと良いでしょう。

 

「使い勝手」とは、性能やメンテナンスを追求してスペック側に比重をかける家づくりです。

 

例えば断熱性能を上げたい、と考えると冷暖房費が抑制できたりするメリットの反面、窓の大きさの制約を受けたりします。

 

一方で「居心地」とは、リビングを中心とした心地よさを追求する家づくりです。

 

リビングを中心として開放感のある大きな窓や吹抜、デザインにお金をかける考え方ですが、超高断熱住宅と併用しようとするとコスト的にも難しくなってきます。

 

ここを両立しようとすると、当然コストの問題が出てきますので、どちらを重視したいのか?は決めて、ここはブラさないように住宅会社と相談を進めると良いでしょう。

 

この時点では、どちらがいいか迷っている方も多いのではないでしょうか。

 

つづいて、2つの考え方を詳しく解説していきます。

 

1-1. 使い勝手重視の考え方

使い勝手重視の考え方は、すなわち断熱性能やエネルギーに重点をおいて、性能面(ハード)を優先する考え方です。

 

家づくりにおいてスペックや効率、機能を重視したい方向けの考え方であると言えます。

 

断熱性能向上や窓サッシ、外壁のグレードアップ、太陽光発電などの設備機器へ多くまわすことで、メリットとしては「ランニングコストを抑える」ことや、日々の「機能的価値」が上がります。

 

一方でデメリットとしては、デザインにコストをかけにくくなる点です。

 

「吹き抜け」や「大きな窓」は、断熱やエネルギーの観点からは相反するもので、リビングはコンパクトになりがちです。

 

1-2. 過ごし方(居心地)の考え方

一方で、居心地重視の考え方は、リビングを中心としてデザイン・部屋の大きさなど(ソフト)を重視する考え方です。

 

普段の生活において目に見える、デザイン性や居住性の良さを重視したい方向けになります。

 

この考え方をベースにすると、デザイン性や部屋の中にいる心地よさ、開放感などを出しやすい間取りになっていきます。

 

メリットとしては、住んでいて満足感が高く、デザイン面でこだわりを出しやすいことです。

 

一方のデメリットは、性能面と両立しようとするとコストが一層かかることです。

 

結では標準仕様で、ZEH前後の性能で設計していますが、居心地に比重を置くと超高断熱住宅との併用はコストバランス的にも難しくなってきます。

 

2. 間取りを考える時のコツ

つづいて、上記の2つの考え方を基に「間取りを考える時のコツ」をみていきます。

 

結では「お客様が家の中で何を重視しているか」をポイントに設計することが多いため、このご意見がしっかりされていると間取りを構成していくにもスムーズに進みやすいです。

 

それでは、間取りを考える際の基本的なコツを、さらに深堀して見ていきましょう。

 

2-1. 部屋の大きさ等より「どんな暮らしをしたいか?」

間取りを検討する中で、「リビングは20畳以上」といった部屋の大きさのご要望も多くありますが、それよりもご家族が新築で「どんな暮らしをしたいか」を、考えるのに時間を使っていただくことをオススメします。

 

・庭がほしい、ペットを飼いたいなどの希望・要望

・家に帰ってきてから、どんな行動をする?

・休日に過ごす時間が多い部屋はどこ?

 

など、まずはご自身の今の生活におけるリズムや、価値観をゆっくり見返してみると良いでしょう。

 

2-2. 譲れないポイントと雰囲気を伝えて「おまかせ」

つづいて、家づくりにおける「譲れないポイントや希望の雰囲気」をコーディネーターにお伝えください。

 

・好みのインテリアスタイル(ナチュラル系) 

・ウッドデッキが活用できる間取りがいい    など

 

インスタやピンタレストを活用して、希望に近いスタイルを仰ってもらっても構いません。

 おまかせ設計の注文住宅の間取り

出典:開放的で美しいデザインの家(嬉野モデル)

 

例えば上図の事例は、空間イメージの希望を伺った上で、結の設計側でトータルコーディネートをおまかせで行った事例です。

 

モダンスタイルをご希望されていたお客様でしたが、完成時には大変喜んでいただけました。

 

空間はスッキリ魅せる部分と、ゆったりする部分のメリハリをつけることで空間にリズムがうまれますが、おまかせによって緩急が設計士側で調整しやすくなります。

 

そして一般的なインテリアと差をつけるコツとしても、立った時・座った時の目線まで考慮して、視線の抜けや見える空間イメージを考え設計ならではの視点を織り込み、間取りを組み立てていきます。

 

出来上がりのイメージだけお客様としっかり共有しつつ、細かい部分については思い切って任せると「予想以上」の出来上がりになるケースも多いでしょう。

      

 

3. 結での施工実例

それでは、結でのそれぞれの考え方をベースにした施工事例をみていきましょう。

 

2-1. 使い勝手に比重を置いた間取り(サンルームの事例)

使い勝手を意識した注文住宅の間取り

出典:街なかで暮らすゆとりの住まい

 

洗面所まわりの家事動線にこだわって設計した事例で、どちらかと言えば使い勝手に比重をもってきた事例の紹介です。

 

サンルームを設けている分、バランスとしてはリビングなどに割ける床面積は相対的に少なくなっていますが、できるだけデザインにもこだわって設計しています。

 

こちらの事例は、雰囲気もホワイトで統一させてスマートかつ洗練された印象を創り出し、リビングも狭く感じさせないよう、床面積以上の空間の拡がりも考えて設計しています。

 

なお、家事動線が気になる方は「室内サンルームで創る、快適な家事動線でストレスフリー設計のコツ」もあわせてご覧ください。

 

2-2. 居心地を重視した間取り(嬉野モデル)

居心地を意識した注文住宅の間取り 居心地に意識を置いた注文住宅の間取り

出典:開放的で美しいデザインの家(嬉野モデル)

 

2つ目は、リビングを大きめに設計し吹き抜けで解放感抜群の事例です。

 

一方で、家事生活動線はコンパクトにして使いにくくならないような配慮にしています。 

 

また洗面所は、天井のデザインで空間を仕切るような印象に仕上げており、コンパクトになっている分圧迫感を感じにくいポイントをデザインでカバーしています。

 

2-3. 使い勝手と居心地バランスが良い事例(城川原モデル)

使い勝手と居心地のバランスのいい注文住宅の間取り

出典:借景のある2階リビングの家

 

2階リビングから見える桜並木と運河という最高のロケーションで居心地もよく、1階ではファミリークローゼットや家事動線がスムーズに考えられた、2つの考え方をバランスよくとった事例です。

 

城川原モデルの詳細は、見学会とこちらの記事でも詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。

 

3.まとめ

今回の記事では、「使い勝手」か「居心地」いずれに重点を置いた価値観なのか?という部分を確認していただき、ご家族の中で相談してもらう機会になればと考えています。

 

家づくりに正解はありませんが、結ではトータルバランスで使い勝手もよくデザイン的にも美しい住まいをご提案しています。

 

結のホームページの冒頭にもある通り、「どんなシーンを眺めながら暮らしたいか、どんな時間を大切にしたいか」をお客様と一緒に創り上げていきますが、まずは今回の記事を参考に「ご家族の価値観や暮らし」を考えてみてはいかがでしょうか。

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