1. 使い勝手重視か居心地重視か
まず間取りを考える前に、「使い勝手」「居心地」どちらを重視したいのか?をご家族内で話し合うと良いでしょう。
「使い勝手」とは、性能やメンテナンスを追求してスペック側に比重をかける家づくりです。
例えば断熱性能を上げたい、と考えると冷暖房費が抑制できたりするメリットの反面、窓の大きさの制約を受けたりします。
一方で「居心地」とは、リビングを中心とした心地よさを追求する家づくりです。
リビングを中心として開放感のある大きな窓や吹抜、デザインにお金をかける考え方ですが、超高断熱住宅と併用しようとするとコスト的にも難しくなってきます。
ここを両立しようとすると、当然コストの問題が出てきますので、どちらを重視したいのか?は決めて、ここはブラさないように住宅会社と相談を進めると良いでしょう。
この時点では、どちらがいいか迷っている方も多いのではないでしょうか。
つづいて、2つの考え方を詳しく解説していきます。
1-1. 使い勝手重視の考え方
使い勝手重視の考え方は、すなわち断熱性能やエネルギーに重点をおいて、性能面(ハード)を優先する考え方です。
家づくりにおいてスペックや効率、機能を重視したい方向けの考え方であると言えます。
断熱性能向上や窓サッシ、外壁のグレードアップ、太陽光発電などの設備機器へ多くまわすことで、メリットとしては「ランニングコストを抑える」ことや、日々の「機能的価値」が上がります。
一方でデメリットとしては、デザインにコストをかけにくくなる点です。
「吹き抜け」や「大きな窓」は、断熱やエネルギーの観点からは相反するもので、リビングはコンパクトになりがちです。
1-2. 過ごし方(居心地)の考え方
一方で、居心地重視の考え方は、リビングを中心としてデザイン・部屋の大きさなど(ソフト)を重視する考え方です。
普段の生活において目に見える、デザイン性や居住性の良さを重視したい方向けになります。
この考え方をベースにすると、デザイン性や部屋の中にいる心地よさ、開放感などを出しやすい間取りになっていきます。
メリットとしては、住んでいて満足感が高く、デザイン面でこだわりを出しやすいことです。
一方のデメリットは、性能面と両立しようとするとコストが一層かかることです。
結では標準仕様で、ZEH前後の性能で設計していますが、居心地に比重を置くと超高断熱住宅との併用はコストバランス的にも難しくなってきます。