家づくりコラム

2024.11.22

コラム【間取り事例あり】ファミクロを設計する時の整理すべきポイント

新築の間取り設計で、昨今人気が高いファミクロ(ファミリークローゼット)を特集。ファミクロを設計するときの整理すべきポイントや、考える指針をお伝えしていきます。収納にこだわりたい、でもどんな収納が合っているのか分からない方は必見の内容です。

 

家族共通の収納スペースである「ファミリークローゼット」(通称:ファミクロ・以下略称)は、昨今の注文住宅において人気アイテムの1つです。

 

納戸や、ウォークインクローゼットと何が違うの?

 

こんな疑問をお持ちの方にも参考になるコラムになっています。

 

収納は使いやすくするための工夫などがないと、後々の後悔のもとでもあるため、今回はファミクロに特化して導入する際の注意点などをお伝えしていきます。

 

それでは、早速今回の記事の要点から見ていきましょう。

 

 

ファミクロは、使う目的・収納するモノがしっかり決まっていること、および生活 / 家事動線とリンクすることで初めて機能する

 

・生活動線・片付け動線として使う場合は「リビングポケット」のような使い方、家事動線とリンクして使う場合は「水まわりに隣接する衣類収納スペース」とする

 

収納するモノ・使い方から逆算して、「ウォークイン型」・「ウォークスルー型」どちらにするかも併せて考えましょう

 

・後半ではYUIでのファミクロ導入事例も紹介しますが、実際に様々な住宅会社の見学会を通じて、自分達が使いやすい収納スタイルを考えていくことがおすすめ

 

 

          

1. ファミクロはリビングポケット?衣類クローゼット?

目的別に選ぶファミクロ

出典:夫婦ふたりが心地よく暮らす平屋

 

まずファミクロは、家族で使うクローゼットです。

 

間取りを考える際、収納量が気になる方は多いですが、ここは冷静に「何をどれくらい入れて、どう使うのか?」という基本的なポイントの整理からしていきましょう。

 

ファミクロは、使う目的・収納するモノがしっかり決まっていること、および生活 / 家事動線とリンクすることでさらに使い勝手がよくなります

 

1-1. 使う目的・収納するモノの整理をしてみよう

ファミクロで失敗しないための収納計画

ファミクロで失敗しないためには、今お使いの収納を見直して、ファミクロをどう使うか?といった、収納計画をしっかり立てることに尽きます。

 

すぐ決めなくとも、間取りを考える中で整理していくことが大事です。

 

ファミクロは、大きく分けて「リビング収納」「水まわりの衣類を片付ける収納」に分類されます。(ミックスのパターンもあります)

 

みなさんの今の生活スタイルを思い浮かべながら、以下の表を参考に何を収納してどう使いたいか?を整理してみましょう。

 

     

リビング収納

(リビングポケット)

衣類中心の収納

(水まわり隣接クローゼット)

収納するモノ お子さんのおもちゃ

ランドセルや学校のモノ、本 等

部屋着などの衣類も可 

部屋着・下着類 が中心

間取り/生活スタイルよっては)

外に着ていく衣類 も収納可

設置する場所 テレビボードの裏側 等

リビングに隣接することが基本

ランドリールームや洗面所に隣接

※日常的に使う下着・肌着・部屋着を入れるだけなら小さいスペースでよい

メリット リビングがスッキリする 洗濯にかかる家事動線の短縮化
こんな方に

おすすめ

リビングをごちゃごちゃさせたくない方

衣類も収納できる場合)リビングで着替えなどをする方

帰宅後、風呂上がり等に着替えたい方

干した洗濯物を1箇所に収納したい方

家事の効率化を図りたい方

使用頻度が低いモノの収納 季節物や旅行用品なども収納しやすい 季節物や旅行用品などは収納しにくい

 

その収納をどんな形で使うか、これには決まった正解はありません。

 

普段の生活スタイル、帰宅後になにをするか等の動作、それぞれ個々で異なるはずで、土地に合せてアレンジできる点が注文住宅のいいところでもあります。

 

上記の表を参考に、リビングポケットのように片付け重視の収納として使うか?

 

もしくは水まわりに隣接する形で、部屋着を中心に衣服を収納しやすい収納にするか?このあたりをハッキリさせておくと方向性がブレにくくなります。

 

また、衣類収納型のファミクロで、日常的に使う下着・肌着・部屋着を入れるだけなら、小さいスペースでも使いやすくなるため、必ずしも〇帖以上、という帖数の目安も人それぞれです。

 

さらに、収納しきれない週末用の衣服や季節モノなどは、各部屋の収納スペースで補完するなど、全体の収納量・種類も同時に考えてみましょう。

 

2. スルー型 / イン型 どっちにする?

ファミリークローゼットの種類

画像作成:結

 

「リビング収納」か「水まわりの衣類を片付ける収納」、目的や収納量から整理していくことと同時に、収納はスルー型・イン型にも分けることができます。

 

収納量を多くしたい方は、ウォークイン型がおすすめで、動線を重視したい方はウォークスルー型がおすすめです。

 

2-1. 収納量を確保しやすい / 間取りに取り入れやすいイン型

リビングポケットを活用した収納アイデア

画像引用:パナソニック・カタログ

 

リビングポケットという名称で流行り始めている、リビング収納。

 

お子さんのおもちゃやランドセルなど、さらに季節モノといった量を確保したい方におすすめです。

 

最近はテレビボードの裏側を、収納スペースにすることも流行っていますが、水まわりが近ければ衣服を収納するスペースとしての「イン型」を採用してもよいでしょう。

 

寝室に隣接する形で「ウォークインクローゼット」として使う形が一般的ですが、昨今は1階寝室も流行りであることを背景に、ファミクロと兼ねられることが多くなってきています。

 

2-2. 動線を効率化しやすいスルー型

動線を効率化するスルー型収納

画像引用:パナソニック・カタログ

 

富山ではランドリールームを設計する方が多く、洗濯物を干した後の家事動線のスムーズ化は魅力的ですよね。

 

洗濯をする → 干す → 仕舞う、といった動線がつながっていると便利です。

 

ハンガーで干したままファミクロに収納する、部屋着類などを風呂上がり等に取り出しやすくする、といった生活の手順をもとに設計を考えていくことがおすすめになっています。

 

YUIでは、こういった個々の生活スタイル(帰ってきてすぐお風呂に入る?部屋着はどこにあるといい?など)の整理もヒアリングでお伺いしながら、オリジナルなプランを練っていきます。

 

3. YUIでのファミクロ導入事例

それでは、実際にYUIで建築された方のファミクロの導入事例を見ていきましょう。

 

3-1. 木の心地よさを感じる平屋

水まわりに隣接した大容量ファミクロ収納事例出典:木の心地よさを感じる平屋

1つ目の事例は、「水まわりの衣類収納」×「イン型」です。

 

ランドリー・洗面スペースに隣接する形で、干した洗濯物をそのままファミクロに大容量で収納できます

 

収納量を稼ごうとすると建物全体が大きくなり、全体費用も上がってしまいます。

 

そのため、1例目の場合は、各居室が最低限の広さ(約5帖程度)になっており、ファミクロを大容量にした事例となっています。

 

3-2. 街中の白いデザイナーズハウス

スルー型ファミクロで利便性を高めた収納事例

出典:街中の白いデザイナーズハウス

 

2例目は、「水まわりの衣類収納」×「スルー型」です。

 

こちらの事例でも、各居室は5帖程度の大きさとなっており、全体的にコンパクトにまとめた事例になっています。

 

廊下を兼ねる形で、通路の一角をファミクロ化させており、コンパクトでありながら利便性の高い収納としています。

 

このように、全体面積を抑えつつ収納を確保していくと、スルー型になりやすいです。

 

3-3. YUIの施工事例 ③

スルー型&リビングポケット収納のコンパクトで効率的な事例

出典:結 施工事例

3例目は、「水まわりの衣類収納」×「スルー型」、リビングには「リビングポケット」×「イン型」の収納がある事例です。

 

水まわりの動線にあるコンパクトなファミクロですが、細かい収納をたくさん散りばめている点が特徴です。

 

脱衣室の収納には風呂上がりの部屋着などを収納できたり、サンルームに隣接していることで洗濯にかかる動線の効率化が図れていたりと、収納に関わる魅力が多い間取りです。

 

また、リビングポケット収納がテレビ裏にあり、DVDやゲーム機の他に子どものランドセルや仕事カバンなどが収まり、まさに適材適所な収納になっています。

 

全体面積はコンパクトながらも、一気にいろんなことができるコンパクトかつ適材適所な動線の事例です。

 

4. まとめ

自分に合った収納スタイル

出典:セカンドライフを叶える平屋

 

ファミクロと言っても、ご紹介してきたように様々な形があります。

 

どんな収納がいいのか、まずは皆さんの生活スタイルや、普段の生活のちょっとしたストレスみたいな思いを、今回の記事を参考に今一度思い返しながら「自分にとって最適な収納」はどんなものか?考えてみましょう

 

ただし、考えていてもなかなか思いつかないこともあるでしょう。

 

そんな時は、実際に様々な住宅会社の見学会などを通じて、自分達が使いやすい収納スタイルを考えていくことがおすすめです。

 

YUIでは様々な過去の収納の事例からご提案できることに加えて、いっしょに考えて創り上げていくことを強みにもしています。

 

自分に合った収納がわからない!という方もお気軽に相談いただければ、思いもよらない収納スタイルが見つかるかもしれません。

 

気になった方は、ぜひお気軽にご相談ください。

 

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