家づくりコラム

2024.06.21

コラム【実例間取り有】工夫しておきたい玄関と水まわり・収納の位置関係

玄関と水まわり(洗面・パントリー・キッチン)や収納との関係性について深堀していく記事になっています。玄関から入ってきてからの動線は、注文住宅において気にするべきポイントの1つであり、家事動線や生活動線が気になっている方は必見の内容です。

 

注文住宅の間取りを考える際に、意外と難しくも工夫すると、一気に家事動線が使いやすくなる玄関と水まわりの関係性を掘り下げていきます。

 

玄関と水まわりを近づけた方がいいの?玄関と洗面所は近づけたいけど、どんな動線がいいの?こんな疑問をお持ちの方におすすめの記事になっています。

 

間取りの一部も掲載して解説していきますので、ぜひ間取りを考えたりするときの参考にもしてください。

 

それでは今回の記事の要点からです。

 

 

・昔は社会的背景や住宅性能の未発達で、玄関から水まわりは遠い位置にあることが多かったが、今はご自身が使いやすい動線で設計するとよい

 

・玄関から水まわりが近いメリットは、帰宅後にすぐ家事や身の回りの整理ができる点ですが、帰宅後になにをしたいか?は個々で異なるため、家族で話し合って決めることが先

 

・昨今の感染症対策などの観点から、玄関付近に洗面台を設けることも多くなってきました

 

・玄関からパントリーをウォークスルー型にしてキッチンにアクセスしやすい間取りも人気のパターンの1つ

 

ファミリークローゼットは間取りによって大きく影響を受ける

 

 

1. 玄関と水まわりの関係性

玄関と水まわりの効率的な配置

出典:街中の白いデザイナーズハウス

 

昔は来客があったことから、玄関から水まわりは遠い位置にあることが多かったです。

 

しかし昨今は自宅への来客も少なくなっており、ご自身が使いやすい動線で設計するとよいでしょう。

 

もう1つ昔と違うポイントは、玄関が寒くなくなったことです。

 

昔の家は玄関が非常に寒い場所でもあり、その玄関と直結させたキッチンや洗面所はその寒さの影響を受けてしまうため、現実的な使い方としてもあまりなかったです。

 

昨今、ZEHレベルを超える高断熱住宅が一般的になってきたことも、間取りの自由度が上がっている理由でもあります。

 

1-1. 帰宅後にまず何をしたいか家族で話そう

帰宅後の動線が考えられた家

玄関と水まわりが近いメリットは、帰宅後にすぐ様々な家事ができる点ですが、これは個々の価値観に応じて設定していくため、正解はありません

 

みなさんは自宅に帰ってきてから、どのような行動をとりますか?

 

鞄などをどこに置く?コートなどの衣服をどこに仕舞う?もしくは部屋着に着替える?すぐお風呂に入る?こんな様々な行動パターンがありますよね。

 

一方で、今住んでいる所の関係上仕方なく、こういう行動パターンになっているものの、本当は帰宅してから、こういう流れで物事を片付けたい、ということはないでしょうか。

 

このあたりに正解はなく、みなさんの普段の「くせ」や嗜好から、玄関に入ってなにをしたいか?をご家族で話し合ってみるとよいでしょう。

 

また、次章で紹介するパターンから、このパターンが一番シックリくる!というものをメモしておいても今後の参考になるでしょう。

 

2. 間取りから学ぶ玄関と水まわりの関係性パターン

続いて、YUIの実際の事例・間取りを参考に、玄関と水まわりの関係性を解説していきます。

 

2-1. 玄関 → 洗面所①

玄関からすぐにアクセスできる洗面所の動線設計

出典:YUI インスタグラム

 

1つ目は比較的多い、玄関からすぐ洗面所に行けるパターンです。

 

帰宅後にすぐ手洗いをしたい方におすすめの動線になっています。

 

さらに、上の事例ではキッチンと隣接した間取りになっており、買い物の食材もスムーズに仕舞える点が特徴です。

 

昨今、感染症が落ち着いてきたとは言え、帰宅後すぐ手洗いなどをしたい方は、玄関から洗面所のアクセスをよくしておくとよいでしょう。

 

2-2. 玄関 → 洗面所②

玄関と水まわりの位置関係を工夫した間取り図 

帰宅動線が考えられた玄関クローゼット

出典:YUI インスタグラム

 

2つ目も、玄関と洗面所が近い位置に配置されているパターンです。

 

玄関クローゼット内の上がった部分には、可動式のハンガーパイプを設置しており、高さを変更したりパイプを増やしたり、靴だけでなくコートなども収納できるようになっています

 

また、こちらの事例はリビング内洗面になっており、玄関から短い距離でアクセスできる間取りです。

玄関からアクセスしやすいリビング内洗面

出典:街中の白いデザイナーズハウス

 

洗面所として1つの部屋で独立していませんが、このカーブの壁が空間としての隔たり(ゆるく仕切る)を創り出しています。

 

昨今は見えてもおしゃれな洗面が増えてきたのと、脱衣室と分離することで使い方の自由度も広がります

 

2-3. 玄関 → 洗面所③

玄関からの動線が便利な間取りアイデア

出典:温もりを感じる、和モダンの家

 

こちらの事例では、玄関クローゼットがあることでコート・傘などをまとめて収納、つづいてケースバイケースに応じてキッチン方向と洗面方向に行ける間取りになっています。

 

買い物帰りで食料品を抱えているときはキッチン方面へ、そして仕事帰りなどで洗面やサンルームに直行したいときは、洗面所の方向へ行くことができる設計です。

 

行いたい行動によって動線を使い分けることができ、さらに玄関・水回り・LDKの回遊性もあるので、次のアクションが起こしやすくて家事が捗る間取りでもあります。

 

2-4. 玄関→ クローゼット / パントリー

パントリーへアクセスしやすい家事動線のある家

出典:YUI インスタグラム

 

玄関からクローゼットおよびパントリーのアクセスが良いと、買い物が多い方にとっては非常にラクな動線になります。

 

通販で食料品を多く買う方にもおすすめの間取りと言えます。

 

上記の間取りではファミリークローゼットとも近いことから、キッチンへのアクセスと両立できている理想形に近い方も多い間取りではないでしょうか。

 

2-5. 玄関 → 洗面所 / パントリ-

玄関と水まわりの最適な動線

出典:アクアリウムを楽しむ住まい

 

続いては、玄関から洗面所・パントリー、どちらにも行ける間取りです。

 

洗面所からは脱衣室・お風呂にもすぐ行ける間取りになっており、リビングに行かず帰宅後にお風呂に直行したい方にもおすすめな動線になります。

 

こういった動線は、北側玄関だからこそ実現できている設計ですが、このように土地の向きも玄関自体の位置に大きく影響します

 

2-6. 玄関 → 脱衣室 / 洗面所

ファミリークローゼットとキッチンのアクセスがスムーズな間取り     

出典:1階寝室、和モダンの家

 

今でも収納は個々で分離する形式が多いですが、昨今は家族みんなの衣服などを1箇所に集める間取りも増えています。

 

これをファミリークローゼット(略してファミクロと呼ぶ方もいます)と言いますが、メリットとしては全体の収納スペースを圧縮して、建物全体の大きさを圧縮できることです。

 

玄関と近づけることで、コートなどの衣服をしまう場所としても重宝するでしょう。

 

一方で、このファミリークローゼットを採用する場合、主寝室を1階に設けて寝室のウォークインクローゼットと併用するような形になることもありますが、どこに置くのか配置が少し難しいです。

 

この事例は、帰宅後にすぐモノを仕舞ってスッキリしたい方におすすめな動線ではないでしょうか。

 

3. まとめ

玄関と水まわりの動線が工夫された家づくり

玄関と水まわり・収納の関係性は、昨今の住宅性能の向上などの影響から、間取りを自由に考えやすくなっています

 

様々な水まわりに関する動線、生活動線は多くの方が悩むポイントでもあります。

 

今回紹介したような間取りはあくまで一例で、YUIではみなさんの土地や趣味嗜好などに応じてアレンジし、ジャストフィットする間取りをご提案しています。

 

気になった方は、ぜひ間取り作成などのご相談をお気軽になさってください。

 

ご期待を超える間取りをいっしょに作っていきましょう。

 

YUIでは、過去にも水まわりに関するコラムを多く執筆しているので、こちらも合わせて参考になさってください。

 

YUI 家づくりコラム (水まわり編)

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