家づくりコラム

2025.05.23

コラム公開終了間近!北から光が落ちる家(呉羽モデル)の設計の見どころ

富山市呉羽にあるYUIのモデルハウスをピックアップして、耐震性や断熱性といった性能面の解説から、見どころである大きな吹抜があるリビング、空間を上手く活用した洗面空間など、設計の見どころを紹介。独自の設計が生み出す中間領域の使い方にも注目。

 

今回は、公開終了間近の富山市呉羽にあるモデルハウス「北から光が落ちる家」の解説をしていきます。

 

以前のコラムとは違った視点として、性能面・空間設計の紹介をしていきます。

 

デザインだけでなく、性能面との両立の工夫ポイントを惜しみなくお伝えします。

 

それでは、今回の要点から見ていきましょう。

 

 

・呉羽モデルでは、21.5帖のリビングに柱を立てることなく大きな吹抜と、これ以上ない耐震強度として、構造計算による耐震等級3を両立

 

・水平面の強度を担保することと、空間としての広がりを損なわない工夫をしている

 

・4m以上の天井高さがある21.5帖の大きなリビングですが、計算上は8帖用のエアコン1台でカバーできる断熱性能がある

 

・大開口を北側に配置して外壁で目隠しをしていることにより、1年中カーテンをせずに生活ができる開放感抜群のリビングを実現

 

・洗面を造作で組み合わせているため、“洗面化粧台感” がなく廊下と洗面空間を共用できる

 

・プライベートとパブリックの中間領域は、 “豊かさ” を生み出してくれる

 

 

1. 性能面のおさらい

 

呉羽モデルでは能登半島地震や高断熱化の流れを受けて、耐震性・断熱性といった新築に求められる性能にもこだわっているモデルとなっています。

 

1-1. 構造計算による耐震等級3を取得

建物の強度確認方法

出典:パナソニック

 

構造計算とは、3種類ある耐震計算でもっとも信頼性の高い計算方法です。

 

この計算方法で、3段階あるもっとも強度の高い耐震等級3を確保しています。

 

耐震強度をあげていくと、柱や壁がたくさん必要になり、大きな空間を創りにくくなりますが、呉羽モデルでは21.5帖のリビングに柱を立てることなく大きな吹抜を実現しています。

 

これ以上ない耐震強度として、構造計算による耐震等級3を確保した上で空間の広がりも確保しており、デザインと性能を両立させています。

 

1-2. 水平面の強度を担保+空間の広がりにも配慮

耐震性と空間の広がりを両立させた設計

「耐震性を確保すること」とは、家が地震に耐えうる強度をもつことを指します。

 

つまり、柱や壁などで家の強度を上げていくわけですが、同時に部屋の空間としての広がりが損なわれやすくなります。

 

耐震は大事なポイントではありますが、残念ながら実際の生活空間の満足度も上げていくことと相反するような関係性にあります。

 

よく注文住宅の打合せで、耐震性を取るか?吹抜や大きな窓を取るか?といった選択をするケースがありますが、どちらも大事な要素です。

 

今回の呉羽モデルでは、キッチン~ダイニングの上部を格子状の特殊な床を活用し、水平面の強度を創り出し、空間全体の強度を確保しています。

 

部屋の面積は21.5帖という、大きな空間でありながら柱が1本もない上に、これ以上ない大きな窓を取った開放感抜群の設計になっています。

 

1-3. ZEH水準を超える断熱性

ZEHを超える断熱性能のモデルハウス

呉羽モデルでは、耐震性だけでなく断熱性にも配慮したモデルとなっています。

 

こんな大きな空間でエアコンが効くの?と疑問に思う方もいるかもしれませんが、結論から言えば、ZEH水準を超える断熱性能で安心です。

 

呉羽モデルではリビング全体が吹抜になっていますが、実はZEHを超える断熱性能があるため、エアコンも床面積同等の機種でなくてもいいのです。

 

床面積としては21帖、一般的な部屋の天井高さの倍ぐらいの空間になっているので、冷暖房として必要な容積としては単純に床面積×2、約40帖ぐらいの機種が必要となります。

 

このように4m以上の天井高さがある、実質40帖程度の容積がある大きなリビングですが、計算上は8帖用のエアコン1台でカバーできる断熱性能があります。

 

高断熱になっていることで、必要なエアコンの能力も抑えることができ、光熱費だけでなくエアコンの機器代も抑えることができます。

 

2. 空間設計

つづいては、呉羽モデルの大きな見どころでもある空間設計について深掘していきます。

 

2-1. 吹抜と空間の広さ

解放感のある吹抜リビング

耐震性や断熱性の話でも触れたリビング全体を吹抜にしている設計。

 

人は、床面積だけでなく高さからも広さを感じとる感覚があります。

 

しかも、床面積よりも高さが及ぼす影響の方が大きいと言われており、高さがある空間は一層広さを感じやすくなります。

 

さらに呉羽モデルでは、外部側面に大きな窓がないことと北側上部に開口があることから、1年中カーテンがなくても問題ない設計になっています。

 

北側のテラス空間がリビングの延長線となるよう設計されていますが、北側以外でこの設計をすると夏場などに日射を取り込み過ぎてしまうため、北側に開口を取っているわけです。

 

このようにインナーテラスなどの外部空間も活用する設計術は、YUIならではの得意な設計テクニックで、開放感を最上級まで昇華するノウハウを詰め込んでいます。

 

2-2. 洗面と廊下併用、空間の使い方

洗面と廊下を共用した空間設計

呉羽モデルでの空間設計でもう1つのポイントは、洗面の空間としての使い方。

 

洗面を造作で組み合わせているため、“洗面化粧台感” がなく廊下と洗面空間を共用できる点がポイントです。

 

「洗面化粧台を置く部屋」がないことで、空間の有効活用、床面積の圧縮、家事動線の効率化、これらのすべてを兼ねることができています。

 

また、住まいの中心に洗面スペースを設けることで、間取りと動線・家全体の形を整えています。

 

さらに、通路の一角に洗面があるという一見違和感がある設計を、YUIだからこそのコーディネート力でカバーして空間設計としても使い勝手としても違和感なく仕上げています。

 

3. インナーテラス(中間領域)の特別感

インナーテラスが心地よい家

明るさと広がりを感じるインナーテラス

日本の住宅は旧来、縁側や土間といった内と外の中間領域を大事にしてきました。

 

呉羽モデルでは、このような空間が持つ価値を引き出し、心地よく暮らすための工夫が詰め込まれています。

 

外部空間でありながら、家の外から入り込むことは基本的にできないようになっており、プライバシーが守られる空間です。

 

このプライベートとパブリックの中間である領域を設け、さらにはホワイトの壁で光が反射するようになっており、リビングに明るさと広がりを生み出しています。

 

また、夜には土間に埋め込まれたアップライトによって幻想的な雰囲気を演出し、時間ごとに異なった表情を楽しむことができます。

 

テラス部分は無機質でシンプルな空間に仕上げているからこそ、観葉植物などでアレンジも自在にでき、飽きのこないプライベート空間となります。

 

このような設計は他社では実現しにくい繊細なデザインであり、ご来場いただいて実際にこの空間に入っていただくことで初めて、たたずまいの価値がわかるでしょう。

 

文字や写真では伝わりにくい部分であり、注文住宅を建てるのであれば設計にこだわりたい!という方は一見の価値があるモデルハウスです。

 

4. まとめ

 

今回は、2024年末からモデルハウスとして公開してきた呉羽モデルを、性能面・設計の見どころという視点から解説しました。

 

呉羽モデルの公開終了は 2025年 6月29日(日)を予定しており、見学できるチャンスは残り少なくなっています。

 

近年のYUIのモデルハウスの中でも、かなり大きな吹抜空間であり、広々としたリビングに憧れている方はぜひ見学いただきたいモデルハウスでもあります。

 

気になった方は、ぜひ 6月29日(日)までにご見学の予約をしてください。

 

5月~6月は、同時にご案内できるモデルハウスもあるため、ご家族のイメージに近いのはどちらか?など見比べもできる機会となっておりますのでお見逃しなく!

 

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