2. 目に見えない美しさとは

さらに家における美しさとは、人と同じように見た目だけでなく、その中身も大事ですよね。
人で言えば性格・人格などにあたりますが、住宅で考えると「性能」となってきます。
しかし、この性能と見た目のデザインの両立は “ 非常に ” むずかしいです。
これは、YUIの家だけでなく建築全般に共通している点で、住宅を設計する人すべてにあてはまることであり、設計における「差」が出やすいポイントでもあります。
2-1. 住宅の性能

住宅での代表的な性能と言えば、耐震性能・断熱性能です。
耐震性は家族・資産を守るために気になるポイントではありますが、耐震性として家の強度を上げていくと、柱や壁が増えたり開口部(窓)が小さくなる側面があります。
もちろん、建築基準法で決まっている規定があるものの、昨今は北陸でも地震の心配が大きくなっています。
一番のおすすめは、構造計算による耐震等級3を取得することですが、大きな開放空間を設計しにくくなるため、このあたりはどちらを優先するかは難しい判断です。
また、ZEHやGX志向型住宅で注目されている断熱性能・省エネ性能も、大きな窓や吹き抜けがあることで不利に働きます。
性能値は、富山の気候や方位なども考えた最適値、そしてその性能で発揮される「実際の効果」をしっかり見極めて考えましょう。
数値上は断熱等級7が最高と聞くと、等級7にしたくなるものですが、コストも制限も大きくなります。
ZEH水準として2030年の基準とされる等級5、さらにレベルが高い等級6を超える性能が必要な理由や、そのコスト感も合せて判断しましょう。