家づくりコラム

2025.02.14

コラム住んでみてから分かる後悔3選。注文住宅で注意すべきトラブルや後悔

新築での後悔ランキングなどがネットに出回るぐらい、新築では後悔・失敗が付き物と言われています。ただ、その後悔の中でもありふれた項目ではなく「住んでから気づくリアルな後悔」を3つピックアップして、その対策方法や本当のトコロを解説します。

 

今回は、新築に住んでから分かった後悔などをもとに、新築住宅の設計時点で注意すべきポイントをまとめました。

 

一生で何回も購入することはない家ですが、せっかく建てた家で変更がなかなか利かない後悔はしたくないモノです。

 

今回のコラムでの内容をもとに、新築時に採用していいかどうか?参考にしてみてください。

 

それでは、今回のコラムの要点からみていきましょう。

 

 

・① インスタやYouTubeなどで寄せ集めたコーディネートは後悔に至ることが多い

  (部分的に “ 冒険 ” したクロスの色や、全体調和が図れていない など)

 

・② 自然素材(無垢材・しっくい壁など)は、メンテナンスを楽しむ感覚で採用しよう。また、自然素材に限らずメンテナンスがしやすいようにしておくことも大事

 

・③ 全館空調は、不在が多い家・暑がり寒がりさんがいる家は避けることをおすすめ

 

見た目だけでなく、デメリットや注意点もしっかり理解した上で採用することがカギ

 

 

1. インスタなどで寄せ集めたコーディネート/間取りはリスク

家づくりにおける情報収集の注意点

最初にお伝えしたい住んでからの後悔ポイントは、インスタなどでおすすめの仕様・素材を寄せ集めたコーディネートや、間取りをそのまま採用することです。

 

昨今はSNSの普及に伴い、ハウスメーカーだけでなく一般の方まで、おすすめの仕様・素材を紹介しています。

 

しかし建築は単品で成り立つわけではなく、全体の調和・コーディネートがもっとも大事です。

 

単品では好みに合っている、もしくは素晴らしい素材であったとしても、必ずしもみなさんがこれから建てる家のコーディネートと合うとは限りません

 

さらに、将来的な長い視点で考えることも大事で、例えばクロスは下地材との関係・湿度変化などでヒビ割れが起きることもあり、定期的に補修・交換が必要になってきます。

 

あまりにも凝ったデザインのクロスだと、一部だけ交換する際に調和するタイプがない、といったことにもなり将来的な視点での注意が必要です。

 

1-1. コーディネートは住んでからの後悔ランキングの上位にも

後悔する人が多い、住宅コーディネート

例えば、収納の中だけ奇抜なクロスにするといったコーディネートにすると、その時の気分で決めてしまうことが多く、時間が経ってくると飽きてくる話は「あるある」です。

 

中には、打合せから時間が経過した引き渡し時に初めて見て、「あれ?こんなクロスなんで選んだのか?」と、自分自身で思い返す方もいらっしゃると聞きます。

 

住んでからの後悔ランキングなどで、間取り・収納量といった定番の後悔ポイントと並び、上位に続いて入ってくる項目が、このコーディネートの失敗です。

 

そうならないために、信頼できる住宅会社のコーディネーター側にある程度任せてしまう、といった方法も有効です。

2. 家は継続的なメンテナンスのもとに成り立つ

知っておきたい住宅メンテナンス

住宅は定期的なメンテナンスが必要なものです。

 

紫外線や風雨にさらされており、特に外まわりはハウスメーカーの家であっても、定期的にメンテナンスが必要になってきます。

 

例えば、高耐久とPRされている素材でも、つなぎ目にメンテナンスが必要であったりする場合もあり、完璧にメンテナンスが不要な家は存在しないと思ってよいでしょう。

 

ライフプラン(将来的な費用計画)と、メンテナンスの周期や費用を重ねて考えることで、後々のメンテナンス時の後悔につながりにくくなります

 

さらに、人気がある無垢材や漆喰壁などの自然素材は特にメンテナンスが必要で、付き合い方・考え方を柔軟にできる方のみにおすすめしています。

 

2-1. 自然素材の住んでからのリアルな注意点

自然素材の住んでからのリアルな注意点

無垢材は、肌触りや保温性で人気があるものの、非常に繊細な素材です。

 

変色・変形・キズなどが発生しやすく、工事中に日焼けでの変色を起こしてしまうぐらい繊細な素材になっています。

 

また、季節の変化による湿気量の違いで、膨らんだり縮んだりするため、床材同士に隙間が空いたりすることも知った上で導入しましょう。

 

こういった無垢材や漆喰といった自然素材は、経年での変化として変色やキズなどを楽しめる考え方でないとストレスになってしまいます。

 

むしろ、無垢材は経年変化で樹種によって様々な色の変化をしますので、そういった変化すらも楽しむことで、自然素材は満足度の高いものになっていく、ということまで理解しての導入がおすすめです。

 

2-2. 保証年数の落とし穴に注意

保証年数の落とし穴

つづいて、メンテナンスに関連した保証年数の後悔です。

 

長期間の保証があると思って契約し、そのまま住んでいたら、10年後に有償のメンテナンスを受けないと保証年数が延長されない、という話もたまに聞く失敗事例です。

 

構造躯体・防水に関しては、新築から10年間、建築主が保証するよう法律で決まっているため、全ハウスメーカーで10年間は構造躯体・防水保証が付帯されています。

 

しかし、10年目に点検かつ有償のメンテナンスを受けて、はじめて10年~20年目までの保証という形態をとっているケースも多くあります

 

事前に説明を受けて、しっかり理解していれば特に問題はないものの、注意事項などを確認せずにすすめると後悔につながることも考えられます。

なお、YUIでは2025年より構造躯体・防水に関しては、20年保証を標準としています。

3. 全館空調の是非

全館空調と個別空調の違い

昨今は全館空調のニーズも増えてきていますが、結論から申し上げると「不在が多い家」「暑がり寒がりさんがいる家」は個別空調をおすすめします。

 

新築住宅は全体的に断熱レベルが向上してきており、昔の家に比べてエアコンなどの温熱コントロールがしやすくなっています。

 

富山での気候を考えると、エアコン1~2台で家全体の温調コントロールをすることは「理論的には可能」です。

 

しかし、実際に暮らし始めるとどうしても個人差が出てくるわけですが、全館を一定の温度にキープすることを目的とする全館空調は、個室をアップダウンしにくい側面も理解して導入しましょう。

 

3-1. 連続運転の方がエコ、はウソ?(大手空調換気メーカーの有識者監修)

エアコンと電気代

よく冷房や暖房は「ON / OFFを細かくするより、ずっと動かしている方がエコ」という話を聞いたことはありませんか?

 

都市伝説のような話ですが、答えから申し上げると必ずしも正解とは言えません

 

エアコンは立ち上がり時に、多くのエネルギーを使います。

 

自動車が発進する時に、一番ガソリンを使うように、エアコンもON / OFF を細かく繰り返すとその都度エネルギーをたくさん使います。

 

家の断熱性能や季節・日射条件・換気での熱ロスなどでも左右されますが、実は富山では全館空調(連続空調)の方が年間で使うエネルギー自体は多くなる傾向にあります。

 

それは、ZEHや長期優良認定住宅の省エネ性を計算するプログラムでも、同様の結果が出ることが多く、神奈川大学の研究では全館空調より間欠運転の方がエネルギー量が少なくなります。

空調方式別に比較したエネルギー量

参考)戸建住宅における全館空調の一次エネルギー消費量に関する研究

 

そのため冒頭でお伝えした、「不在が多い家」「暑がり寒がりさんがいる家」では、全館空調より個別空調の方が個別のコントロールが効き、さらにエコで暮らせる結果となります。

 

なんとなく1台のエアコンを運転した方が良さそうな気がしますが、エビデンスなどをしっかり確認しながら選ぶことをおすすめします(地域や住宅の各種条件により異なります)。

 

このように、全館空調は導入してから変更が難しい機器の1つでもあることから、シミュレーションや使い方・暮らし方まで理解して導入することがおすすめとなります。

4. まとめ

住んでから気づく後悔ポイント

今回は、住んでしばらくしてから気づく、リアルな後悔という視点から注意すべきポイントをピックアップしました。

 

新築の仕様やデザインを考える際には、色や素材のメリットだけでなく、デメリットも学んでおくと失敗・後悔につながりにくくなります。

 

なお、YUIでは2025年契約の方から、躯体の20年保証・設備の10年保証を導入しましたので、保証年数や工事における品質管理を心配される方は、お気軽にご相談ください。

 

モデルハウスの見学などを通じて、みなさん1人1人にとって後悔の少ない家づくりをお手伝いさせて頂いています。

 

当社の施工事例を見れるE-BOOKSもオープンしましたので、ぜひダウンロードの上、ご検討に活用ください。

 

 

 

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