家づくりコラム

2023.11.03

コラム1階寝室プランのデメリットとは?コスパよく1階寝室にするためのコツも

 

昨今、人気が高い「1階寝室プラン」ですが、コストというデメリットも。デメリットであるコストアップを最小限にするための具体的なコツやポイントを紹介します。また、1階寝室の参考になる実際の施工事例も解説。1階寝室が気になっている方は必読です。

 

昨今、平屋が流行り始めていますが、同時に1階に寝室を設けるプランも以前に比べて多くなっています。

 

一般的には1階にLDK、2階に子供部屋と寝室という間取りが多いですが、1階に寝室を持ってくることのメリットだけでなく、今回はデメリットを中心にお伝えしていきます。

 

また、この最大のデメリットを回避して、“ コスパ ” よく設計するための具体的なコツもご紹介していきます。

 

それではまず今回の記事のポイントを見ていきましょう。

 

 

・1階寝室の最大のデメリットは、コストがかかること

 

・1階寝室のメリットは、平屋のように上下移動を少なくして家事動線を近くに設計しやすい点

 

・2階の面積に対して1階の面積が大きいと、坪単価が高くなるため、家族構成なども考慮しつつLDKを「上手に」コンパクト化すると良い(方法は本文内で)

 

・コンパクトなリビングは、窓の設計や吹抜などで、ある程度カバーできる

 

 

1. 1階寝室のデメリット

一階寝室のデメリット

1階に寝室を持ってくることの最大かつ、1つのデメリットは「建築コスト」です。

 

総二階と言われる、1階と2階の床面積が同じ建物は、同じ床面積でも割安に建築できます。

 

しかし、1階の面積の方が大きいと基礎が大きくなったり、下屋(2階がない部分の屋根)が増えたりと、少し割高な設計になってしまいます。

 

そのため1階に寝室を配置し、2階は例えば子供部屋だけという場合、総二階のプランに比べて建築コストが高くなります。

 

1-1. 1階寝室のメリット

一階寝室のメリット

出典:縦横に広がる空間を楽しむ家

 

一方、1階に寝室を配置するメリットは実は多くあります。

 

主なメリットは、「長くストレスなく過ごせること」と「家事動線の短縮化」の2つです。

 

歳を重ねてくるとどうしても2階への移動が億劫になってくるため、1階に寝室があることで長い間、ストレス少なく過ごすことができます。

 

また1階に寝室があることで、同時にウォークインクローゼットも1階に配置されます。

 

そのため、洗濯物をしまう動線が短くなるため、洗濯にかかる負担が大きく減ります。

 

1階寝室のメリットや事例はこちらでも紹介していますので、ぜひ合わせてご覧ください。

 

1階寝室の知られざる魅力と、後悔しないように注意すべきことは?

 

2. コスパよく設計するための具体的なコツ

1階寝室を設計する時に、心がけたい具体的なコツを紹介していきます。

 

平屋には憧れつつも広い土地が確保できない、子供部屋と分離したいといったことを考えている方にも参考になる内容になっています。

 

ここで紹介する内容で共通しているコツは、まず「考え方を柔軟にすること」です。

 

2-1. 1階和室の延長線上の設計

1階寝室の延長線上の設計実例

出典:ゆとりの暮らしに辿りつく家

 

一般的に寝室に必要な広さは約6帖~8帖と、1階に和室を確保するプランの延長線のような感覚で設計できるはずです。

 

動線やウォークインクローゼットとの兼ね合いもありますが、考え方を柔軟に持てば寝室をリビング横に配置することも、特に悪いことではありません。

 

唯一気を付けておきたいポイントは、家族の生活リズムの違いがある場合の音の問題です。

 

また、全く隣接させるのではなく上記のモデルハウスのように、階段や廊下を挟むことでリビングの音が気になりにくく、プライバシーの観点からも ” なんとなく ” 分離されている感覚も出るのでおすすめです。

 

2-2. リビングを圧縮する(ダイニングと役割を重ねる)

一階寝室でリビングを圧縮する方法

出典:夫婦ふたりが心地よく暮らす平屋

 

建築される方の事情にもよりますが、例えば夫婦2人の場合で住み替え・建て替えであればリビング(もしくはダイニング)を圧縮するという方法もあります。

 

家族によっては、ダイニングでテレビを見たり団らんをする方であれば、ダイニングとリビングを合体したようなプランもありでしょう。

 

ダイニングテーブルを置かずに、キッチンの延長線上で食事をするプランであれば、1階全体をコンパクトに設計できます。

 

また、リビングをコンパクトにするのと同時に、寝室をセカンドリビング化することもよいでしょう。

 

例えば、くつろぎながら映画を見たい方は、寝室にプロジェクターを付けるなどの手段で、むしろリビングより落ち着く空間で楽しむことができる可能性も。

 

寝室に広さを求めなければ、セカンドリビングとして自分の暮らし方に落とし込んでもらうと、リビングに必ずしも広さが必要でないケースも考えられます。

 

◆リビング・ダイニングを圧縮する時の注意点

一階寝室でリビング・ダイニングを圧縮する時の注意点
ダイニングをキッチンと一体化することで、建築コストを抑えることができます。

 

一方でコンパクトになったリビングは、吹き抜けや窓の大きさといった部分で開放感をつくっておくと、窮屈な印象になりにくい。

 

このあたりは「視線が抜ける間取り」などを駆使しながら設計していくことが大事です。

 

なお、床面積以上に広く魅せるための具体的なポイントは、こちらの記事で詳しくお伝えしていますので、合わせてご覧ください。

 

コンパクトな家の魅力と、床面積以上に広く見せる設計のコツとは?

 

 

3. YUIの事例から見るコスパよく1階寝室にするためのヒント

それではYUIの施工事例から、1階寝室をコスパよく設計するためのコツやヒントをお伝えしていきましょう。

 

3-1. ダイニングテーブルとキッチンを融合させてコンパクトに

コスパよく1階寝室にするためのヒント

コスパよく1階寝室にした間取り

 

出典:アクアリウムを楽しむ住まい

 

キッチンカウンターの延長線上にダイニングテーブルを配置したプランです。

 

これによりダイニング空間を大幅に圧縮しており、全体の面積を調整することに役立っています。

 

こちらの事例ではアクアリウム専用の部屋と、リビングから続きの畳コーナーがありますが、プランによってはここが寝室でも成り立つでしょう。

 

3-2. リビングとダイニングが融合した空間でコンパクトに

リビングとダイニングが融合した空間でコンパクトにした事例

出典:多角的な視点で魅せる家

 

リビングとダイニングをうまく融合させて、コンパクトに設計している事例です。

 

それぞれの空間を斜めにすることで、自然に空間が分離されているような感覚でも、部屋の面積としてはお互いの空間を共有している事例です。

 

このように平面図や床面積だけで語れない部分も建築では多く、空間全体の見え方を立体的に設計することで、必要以上にお金をかけずに1階に寝室を持ってくるプランが実現します。

 

3-3. 家族の想いを紡ぐ二世帯住宅

一階寝室にした二世帯住宅の実例

出典:家族の想いを紡ぐ二世帯住宅

 

昨今は対面型キッチン「ありき」でプランされることが多いですが、壁付けキッチンのメリットは、ダイニング側が広く取れるメリットがあります

 

壁付けキッチンを採用することでダイニングの面積がかなり圧縮されて、コンパクトな設計にすることができます。

 

最近のキッチンは収納量にも優れているため、調理器具が多すぎないのであれば壁付けキッチンにして1階をコンパクトに設計することもよいでしょう。

 

4. まとめ

1階に寝室を持ってくるプランのまとめ

出典:立ち止まって感じる心地よさ|永楽町モデル

 

今回の記事では、1階に寝室を持ってくるプランのデメリットであるコストアップを、そういった設計上の工夫で回避するか?を具体的に解説してきました。

 

YUIでも、最近は1階に寝室をご要望されるお客様が増えてきましたが、平面図上のノウハウだけでなく、実際にお住まいになっている方からの声なども活かしつつ、1階寝室プランを設計することができます。

 

ただ単純な広さにこだわると、間取りを考える上でつまずいてしまうことも

 

気になる会社の見学会などを通じて「広さの感覚」を養ってもらうと、必要以上にコストをかけることを防ぐことになるでしょう。

 

23年時点、モデルハウスとして公開中の永楽町モデルハウス(富山市)では、1階に寝室はないものの、コンパクトに設計しつつも開放感がある設計が人気です。

 

1階に寝室を設計する際にも気を付けたい、外部からの視線を ” 上手くカットする方法 ” などを体感でご覧ください

 

詳細やご予約はこちらから承っております。

 

また、2023年11月11日(土)~11月26日(日)の期間で開催しているお施主様邸見学会も1階寝室プラン。

普段より長い期間ご見学できるので、この機会に是非ご体感ください。

 

詳しくはこちら。

2023年11月11日(土)~ 11月26日(日)/氷見市窪の家 お施主様邸見学会

 

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