家づくりコラム

2023.04.28

コラムコンパクトな家の魅力と、床面積以上に広く見せる設計のコツとは?

床面積を30坪台でも開放感は設計次第で創れます。富山県では30坪は比較的コンパクトな部類に入りますが、坪数を抑えても快適な家にするためのコツを紹介。YUIのモデルハウスの事例も交えながらコスト的にも魅力の高いサイズの新築の参考にして下さい。

 

今回は、富山では比較的コンパクトな延べ床面積(20坪後半~30坪前半)の家で、床面積以上の広さを確保するためのポイントを紹介します。

 

YUIの注文住宅にも多く取り入れている、開放感を生み出すための設計上のテクニックなどを

解説しますので、ぜひ新築を検討されている方は取り入れてみてください。

 

このようなテクニックの活用で、予算を必要以上にかけずとも、満足度の高い注文住宅になっていきます。

 

それでは、まず今回の記事の要点をおさえていきましょう。

 

 

富山県は全国でも家が大きいため、30坪前半の家はコンパクトな家に部類される

 

・コンパクトな家の魅力は、固定資産税が安い・冷暖房費がかかりにくい・建築コストを抑えることができる・メンテナンス費用を抑える

 

・部屋の中で、窓や廊下など視線が遠くへ抜ける場所がバランスよく配置されていると、床面積以上の大きさとして認識しやすい

 

・狭さを感じさせない家とは、視線の抜け・天井の高さ・家具の配置バランスなどが考えられて設計されている

 

・床面積以上の空間の広さ、そして視線の抜けの開放感を体感できるモデルハウスがある

 

 

1. コンパクトな家とは

コンパクトな家の定義

出典:のびやかな暮らしが叶う北欧モダンの平屋

 

まず、富山県の建築相場の感覚から申し上げると、コンパクトな家とは30坪前後以下の住宅を指します。

 

富山県は過去からずっと全国一「新築の延べ床面積が大きい県」「持ち家の比率が高い県」として有名です。

 

実家が50坪を超えるような大きな家だった、という方も少なくないと思われますが、理由は所説あるものの、土地にかかる費用が安いことや、県民性もあるのではないでしょうか。

 

1-1. 富山では30坪前後であればコンパクトな家

富山で30坪前半まではコンパクトな家

出典:フラット35・2021年調査

 

2021年調査で全国の平均延床面積は123.8㎡(約 37.5 坪)となっています。

 

そして首都圏は狭小住宅が多くなり、どうしても家が小さくなりがちで、建物は107.2㎡(約 32 坪)が平均になっています。

 

しかし富山では平均で143.57㎡(約 43.4 坪)となっており、これは過去からずっと不動の1位となっています。 ※総務省・平成30年度調査より

 

そのため、富山県においては感覚的に約30坪前半までの住宅は、” コンパクトな家 ” という部類に入るのではないでしょうか。

 

2. コンパクトな家の魅力とは

コンパクトな家の魅力は、以下の4つです。

 

2-1. 建築コストを抑えることができる

コンパクトな家の魅力は建築コストを抑えられる点

単純に、家の大きさが小さくなれば建築コストは下がります

 

住宅にかかるコストを抑えることができれば、家以外の支出に使うことができ、家族の趣味や教育など、人生の選択を広げることに繋がります。

 

どこにお金をかけていくか?は家族ごとの価値観・ライフプランによりますが、家に対して「住めればOK」という感覚であれば、コンパクトな家にすることは費用的なメリットが大きくなります。

 

2-2. 固定資産税が安い

コンパクトな家は固定資産税を抑えられる

1つ目のメリットと連動するポイントですが、持ち家がある場合、毎年固定資産税が掛かります。

 

固定資産税は、主に工法(木造・RC造・鉄骨造)や床面積などによって課税される基準額が決められます。

 

同じ木造住宅でも、大きい家とコンパクトな家であれば、その分固定資産税も変わってきます

 

そして認定長期優良住宅などの認定制度を受けていると、新築から5年間は固定資産税の減免がありますが、そもそも大きい家であれば基準額自体が高くなります。

 

このような減免制度は適用年数が決まっていることもあり、大きい家であれば支払う税金もコンパクトな家より多くなります。

 

2-3. 冷暖房費がかかりにくい

コンパクトな家は冷暖房費がかかりにくい

コンパクトな家は、夏場・冬場の冷暖房費が安く抑えられます。

 

冷暖房は使わない時期があるにも関わらず、1年で使うエネルギーの中で最も大きい割合を占めます

 

家がコンパクトであれば、その分、住宅の空間容積も比例してコンパクトになるため、エアコンなどでの冷暖房費も抑えることができます。

 

光熱費が高騰している昨今、大きい家は相対的に住んでからコストが掛かりやすい家とも言えるでしょう。

 

2-4. メンテナンス費用を抑える

コンパクトな家はメンテナンス費用を抑えられる

家がコンパクトであれば、外壁や屋根などの定期的に必要なメンテナンスのコストも抑えることができます。

 

特に平屋の場合、足場を必要以上にかけずとも外壁のメンテナンスができたりと、メンテナンスにかかる費用だけでなく、関連するコストも抑えることができます。

 

その他、コンパクトな家の魅力などを、コンパクトな家でも過ごしやすい ~予算内で建てる夢の注文住宅~ の記事でも紹介していますので、気になった方はぜひ合わせてご覧ください。

 

3. 空間の感じ方とは

人は床面積以外の要素からも空間の広さを感じる

出典:パノラマの景色が広がる家

 

コンパクトな家でも、やはり圧迫感や窮屈な感じになってしまっては、魅力が半減してしまいます。

 

床面積で感じる広さの感覚は、当然面積に比例して大きくなっていきますが、人は床面積以外の要素からも、自分がいる空間の広さを感じています

 

それは天井の高さや家具の配置、そして視線の抜けが空間の大きさの「印象」を変える要素と言われています。

 

その中でも特徴的な要素である「視線の抜け」について見ていきましょう。

 

3-1. 視線の抜け・留め

空間の印象を与える視線の抜け

出典:中庭を囲む二世帯住宅

 

まず視線の抜けとは、窓やホールなどを使って視線が遠くにいくポイントです。

 

リビングに大きい窓があったり、ダイニングやキッチンが隣接している意図は、この視線の抜けなどを利用して空間を広く見せやすいためです。

 

一方で視線の留めという用語もあります。

 

だだっ広く、視線の抜けばかりでは落ち着かない空間になるため適度に壁などは必要で、この抜けと留めのバランスで建築は成り立っています。

 

このバランスの中において、圧迫感の軽減の工夫などを行い、設計の床面積以上の広さを感じさせることができます。

 

また、その他の広さを感じるための詳しいポイントは、部屋を広く感じるために考えるべき3つのポイントと広く感じる事例3選の記事でも詳しく解説していますので、気になった方は併せてご覧ください。

 

4. 結でのコンパクトでも狭さを感じさせない事例

それでは、気になる富山県ではコンパクトな部類に入る事例をみていきましょう。

 

4-1. 32坪の平屋

コンパクトな家でも狭さを感じさせない事例

出典:仕事と暮らしが調和する平屋

 

・延床面積/ 108.52㎡(32.83坪)

 

平屋のメリットを活かして、天井高さを確保して広さを生み出しています。

 

延べ床面積では一般的な平屋住宅としての大きさですが、リビングは開放感があり満足度の高い家に仕上げています。

 

平屋の場合、小屋裏空間を利用して大きな空間を創り出しやすいため、面積としてコンパクトでも内観にはインパクトを持たせることも可能です。

 

 

4-2. 下飯野モデルハウス

コンパクトながら面積以上の広さを感じる家

出典:縦横に広がる空間を楽しむ家

 

・延床面積/ 118.52㎡(35.85坪)

 

全国的に見ると平均的な大きさの家ですが、事例写真のようにリビングに大きな吹き抜けを設けています。

 

隣接する階段にはスキップフロアとして、多目的に使えるタタミコーナーも設けてあり、開放感が抜群の事例です。

 

延床面積に捉われていると、どうしても広い家=50坪ぐらいないといけない、と思いがちですが、視覚や空間の捉え方を考えて設計することで、面積以上の広さを創り出せます。

 

4-3. 永楽町モデルハウス(2023年7月グランドオープン)

コンパクトな32坪でありながら無駄を省いたモデルハウス コンパクトながら開放感あふれるリビング

・延床面積/ 104㎡(31.52坪)

 

23年7月にグランドオープン予定のモデルハウスになります。

 

約32坪数でありながら、視線の抜けを意識した間取りになっています。

 

富山では比較的コンパクトな32坪でありながら、開放感のあるモデルハウスになっており、またこちらのブログでもご紹介していきますのでお楽しみに。

 

5. まとめ

この広さの感覚は、インスタグラムなどのSNSでは分からないポイントです。

 

YUIでは、常時見学可能なモデルハウスをご用意していますので、気になった方はぜひお気軽に見学にお越しください。

 

23年6月末までは、2例目で紹介した下飯野モデルハウスが、そして23年7月頃~は3例目の永楽町モデルハウスが見学可能です。

 

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