1. コーディネートとは「統一感への調整」
コーディネートとは一言で表せば、統一感への調整を行う作業のことを指します。
住宅のデザイン、特に内観インテリアについては統一感が大事で、どんなインテリアにするにしても、同じ部屋でごちゃごちゃ感を出さないためには、軸となるインテリアスタイルに沿った統一感が大事です。
さて、それではどのようにすれば失敗しないコーディネートになるのか?を見ていきましょう。
1−1. よくあるコーディネート失敗例
まずは「よくある失敗例」をお伝えしていきますが、これらに共通することはまさに「足し算」と言えます。
事例1)部屋ごとに色やテイストを変える
・全部の部屋のフローリングやクロスなどを変える
・寝室はダーク、子ども部屋はナチュラル、リビングはスタイリッシュにする
・収納の壁紙ならちょっと変わった壁紙でもいいよね、ということで奇抜な壁紙にする
このような話は意外と、多くの方が知らぬうちに「注文」してしまうことです。
初めての家づくりで、後悔がないように詰め込んでしまうことに起因していますが、後々住んでみると「なんかごちゃごちゃしているな…」という後悔に繋がりやすいです。
事例2)思いつきや流行りを全部詰め込む
・誰でも、どうしてもその時の思いつき、インスタなどで見たものを、なんとか「全部」取り入れられないかと悩んでしまう
・一生に一度、後悔ないように全部…と思ったつもりで、盛りだくさんにしてしまうことで逆に後悔につながってしまう
・使っている設備のテイストが統一されていない
これも事例1と根本的には同じ話であり、足し算方式で色々盛りだくさんにしてしまうことが原因です。
まさに、バイキングで色々な料理を1つのプレートに載せすぎてしまったようなイメージでしょうか。
1−2. 統一されていることが正解?
コーディネートやインテリアスタイルに正解はありません。
そのため、統一感自体が「正解」ではなく、むしろごちゃごちゃしたインテリアが好きな方にとっては、統一感のあるスッキリしたインテリアは「不正解」になるでしょう。
ただ、その人が理想とするインテリアを一旦の目標とし、目標である理想に近づけるための調整が住宅会社側の仕事でもあります。
例えば窓枠1つをとっても、カントリー調のスタイルであれば大きく目立たせるようなものを使うことが多いですが、モダンやスタイリッシュな雰囲気であれば薄く目立たせないようにするべきです。
クロスの色や床の色などを、思いっきり「外す」ような住宅会社はほぼないでしょう。
違いが出る部分は、この「その人の理想」に合ったスタイルを理解して、細かい部分までコーディネート(調整)できる能力があるかどうか?であると言えます。