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2024.02.16
新築を考える際に、非常に重要な要素である土地選びで、普段は坪単価や立地などを気にしがちですが、今回の地震で揺れやすさや液状化現象が大きく注目されています。災害対策の観点から、土地を選ぶ時に見るべきポイントを解説し、富山県内各市のハザードマップも参考にまとめました。
今回の令和6年能登半島地震により亡くなられた方々に深く哀悼の意を表するとともに、被災された皆さまに謹んでお見舞い申し上げます。被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
富山の各市町村においても、液状化現象が発生するなど大きな被害も出ました。
当記事では、新築を今後考える際に注意すべき立地選びについて知っておくべきポイントをまとめました。
新築を土地から探している方は必見の内容になっています。
それでは、今回の要点から見ていきましょう。
・液状化現象に関しては、砂地盤であること・地盤が固まっていないこと・地下水がある、この3つの条件が揃っているエリアで発生しやすい特徴がある
・粘性土地盤や、地下水位が低いところでは液状化現象は発生しにくく、標高の高いエリアでも発生しにくいとされている
・富山県内の液状化しやすいエリアも、本文内で公開しています
・富山県各市町村のハザードマップも一覧表でまとめています
・山や丘陵の上に新規造成したエリアは「擁壁」が必要で、擁壁は建設・整備に数百万円~という高額な費用がかかるリスクを承知で購入しましょう
富山でも発生した液状化現象とは、地震などの振動によって地盤が液体のような状態になることです。
液状化は建物が簡単に傾いたり、時には倒壊に至る恐ろしい現象で、戸建住宅だけでなくマンションのような大きな建物ですら傾きます。
液状化現象が発生する条件は、下記の3つが揃うことと言われておりますが、自分で注意のしようもなく大変な現象です。(出典:北陸地方整備局・液状化Q&A)
③ 緩い砂の層が地下水に満たされていること
※N値とは…地盤の強度や耐荷重性を示す数値。N値が高いほど地盤が安定しており、建物も安定しやすいです。
目安となるN値は20以上の数値が望ましいとされており、この数値以下の場合は地盤改良が必要になることが多いです
次に、液状化が起こりやすい場所を分かりやすくイラストにしたものです。
特に海の上に埋め立てた場所は液状化が発生しやすく、東日本大震災の時も千葉県で多くの液状化が発生したことでも有名です。
地域名に「池」「沼」などがある地域は危険という話もありますが、必ずしもそうとは限らないため、ハザードマップをしっかり確認しましょう。
ここで富山県の液状化予測マップを、こちらに整理しました。
▶ 富山市・高岡市地域
▶ 黒部市・魚津市地域
▶ 氷見市地域
▶ 小矢部市・砺波地域
PCでご覧になっている方で、もっと詳しく調べたい方はこちらからでも検索ができます
▶ 北陸地方整備局 電子国土サイト
富山県の各市町村での液状化以外のハザードマップをまとめています。
この機会に、液状化だけでなく揺れやすさや洪水などのハザードマップを改めて確認しておきましょう。
また、富山県が作成している防災ハンドブックも、家族と見直してみましょう。
ふるさと富山 地震・津波防災ハンドブック【富山県】
土砂災害ハザードマップ【大沢野地域分・大山地域分】
土砂災害ハザードマップ【八尾地域分・細入地域分】
※直近10年間におけるため池の被害は、約70%が豪雨によるもの、約30%が地震によるもの
洪水ハザードマップ
土砂災害ハザードマップ
さて、地盤改良は元々、家の重量を支えることが目的であり、ほとんどの住宅会社で地盤改良調査を実施してから家を建てます。
軟弱地盤の場合は地盤改良という形で、基礎の下に上図のような対策を施してから家を建てますが、以下の3つの方法が代表的なやり方です。
工法や基礎設計などに合わせて地盤と建物にあった方法が取られます。
① 表層改良工法
地盤の比較的浅い部分を掘削して、セメントのような固化材を混ぜてから元に戻すことで地盤を強化する方法です。
軟弱な層が浅い場合に採用される方式で、表層の強度を向上させて家を安定させます。
② 柱状改良工法
柱状改良工法は、表層改良と比べてより深い層までコンクリート杭を打ち込む形で強度を創り出します。
この方法は、戸建住宅でも広く採用されており、安定地盤が深い場合に適しています。
③ 鋼管杭工法
鋼管杭工法も柱状改良と似た方法で行われますが、コンクリートではなく鋼管を使って家を支えます。
この方法は柱状改良よりも費用は高くなりますが、建物の支持力を高めるだけでなく、短期間で工事が完了したりするメリットもあります。
擁壁とは、宅地を造成する際などに土砂が崩れるのを防ぐために設けるコンクリートやブロックからなる壁のことをいいます。
丘陵地などの場合、土地を支えるためにこのような擁壁を造りますが、非常に高額なコスト(建設・整備に数百万円~)が掛かります。
また、今回のような大きな地震では、擁壁が崩れたりするケースも出ており、コストがかかるだけでなく場合によっては土地自体が崩壊するリスクもあります。
国土交通省の熊本地震での資料では、以下のような注意換気もあります。
「これら被害を発生した宅地擁壁の構造の多くは、空石積造擁壁や増し積み擁壁等、技術基準を満たしていない擁壁であった。また、高さ3m以下の宅地擁壁の多くに被害が発生しているという報告もある」(出典:(国土交通省) 2016年熊本地震の事例 (宅地擁壁被害の事例))
擁壁の上にある土地は、見晴らしが良いという他にはないメリットがありますが、土地を選ぶ時にはこのような側面があることも知っておきましょう。
今回の能登半島地震を受けて、YUIの周辺でも液状化現象が起きた地域も多くあります。
社員宅でも液状化が発生した事例もあり、土地選びについて改めて考えさせられる地震となりました。
地震は日本全国どこでも可能性があり、地震で絶対安全な地域というものはありません。
土地選びは自分の住み慣れたエリアであったり、日常生活における利便性、土地単価など様々な要素から土地選びをしますが、上記のような災害の観点からも土地選びを考えてみましょう。
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