家づくりコラム

2023.12.15

コラム高断熱性能の意味とは?価値観から考えるあなたにマッチした性能とは

高気密高断熱が昨今の新築におけるトレンドの1つになっています。性能を高めれば数値は良くなりますが、実際の効果・意味まで考えて設計していくことがおすすめです。建築コストも考えつつ、家づくり・住宅会社選びで迷わないために参考になる記事です。

 

家づくりをはじめると、耐震性や断熱性といった、難しい用語や解説が出てきますよね。

 

はじめての家づくりで、分からないことだらけで、性能の話をされると余計わからなくなる、という方も少なくないでしょう。

 

今回はそんな住宅の性能について、少し “ 遠くから ” わかりやすく見ていきましょう

 

みなさんが、家づくりで大事にしたいポイントはなにか?という観点も考えながら、ご覧下さい。

 

 

・性能だけに捉われていると、家づくりにおいて本来の大事な部分を見落としがちになりやすい

 

・高断熱にすることで健康面にも、光熱費にも良い影響が出る

 

・1つの性能に偏るのではなく、その地域の気候を考慮しながら、建築コストと家づくりにおける他の要素とのバランスが大事です

 

・住宅会社を具体的に選ぶ前に、家族内で意見を出し合って、価値観の優先順位を付けておくと迷いにくくなります

 

 

1. 住宅で考える「性能」とは

住宅で考える「性能」の種類

 

新築を考える中で、避けては通れない「性能」の中で、一般的には下記の項目が比較されがちな項目です。

 

・耐震性:地震の際に倒壊・損傷を防ぐための強度

・耐久性:外まわり(外壁や屋根)から、給排水管などに至るまでの寿命やメンテナンスのしやすさなどを指す

・断熱性:断熱材やサッシの性能によって決まる家の保温性

・気密性:家の施工精度によって決まる、すき間の程度

・省エネ性:冷暖房や給湯・換気・照明など家で必ず必要な設備機器で使うエネルギーを示す

 

住宅展示場などに足を運ばれた方であれば、例えば「うちの断熱性能、UA値は…」という説明を受けた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

昨今の新築は法規制の改正などもあり、多くの住宅会社で一定以上の性能を確保して設計・施工をしています。

 

しかし、こういった性能だけに捉われていると大事な部分を見落としがちになります

 

 

2. 高断熱がもたらす目的と実際の効果

注目されている高断熱がもたらす目的と実際の効果

昨今、特にZEHなどで注目度が高い断熱性について、深掘りしてみていきましょう。

 

2-1. 高断熱の目的と実際の効果

断熱の本来の目的は、その保温性からくる快適性(冷暖房の効きの良さ)と、光熱費の削減額(冷暖房エネルギーの削減からくる電気代・ガス代抑制)です。

 

一定以上の断熱性にすることで、健康にも影響することがわかっています。

高断熱住宅への転居で有病者が減少

出典:慶応義塾大学・伊香賀教授・住宅の断熱性能と内装木質化が居住者の 血圧・活動量・睡眠・諸症状に与える影響

 

上図は、住宅の断熱の研究で有名な慶応義塾大学の伊香賀教授の資料の抜粋ですが、高断熱な家に転居することで、各種疾患の割合が減少していることが発表されています。

 

ちなみに、ここでの高断熱=ZEHレベルの断熱性が基準になっています。

 

昨今の新築業界を見てみると、断熱は注目度が高く、おおむねの会社でZEHレベルの断熱性を確保しており、YUIでも標準的な設計ではZEH以上の断熱性でご提案をしています。

 

昔の家から比較すれば、ZEHレベルの家の断熱性能は非常に高性能であり、快適性としての満足度も高いことが特徴です。

 

断熱性による光熱費(冷暖房費)の抑制効果も同じように、ZEHを超えてくると冷暖房の効きがかなり良くなり、性能の上限に近づきつつあるのが実態です。

 

 

3. 富山県における最適な断熱性能とは

富山県における最適な断熱性能を解説

YUIでは富山での気候を考慮しつつ、最適な断熱性能を断熱等級5~6と設定しています。

 

もちろん、さらに高いランクである断熱等級7に設計することもできますが、建築コストとのバランスが取れなくなってくるため、積極的にはおすすめしていません。

 

富山の主要地域は5地域といって全国的に見ても、雪は多いものの寒冷地ではないことから断熱に集中投資ではなく、建築コストや家づくりにおける他の要素(間取り・広さ・心地よさなど)とのバランスも考慮しながらの家づくりをおすすめしています。

 

3-1. 断熱の「リアルな」効果

もちろん、北海道で建築する場合と同じような設計では成り立ちませんが、ここでは富山県の気候を考慮した上で、断熱による効果はどれくらいなのか?を見ていきましょう。

 

断熱による効果として2つあげた、① - 快適性の向上、② ‐ 光熱費の削減額 を考察していきます。

 

1つ目の、高断熱住宅における快適性の体感の満足度を示した興味深いデータがあります。

高断熱住宅における数値別快適性の体感の満足

上図は経済産業省が毎年出している、ZEH調査報告書の中で「冷暖房の効きに対して、悪いと感じていない割合」、すなわち冷暖房の温熱環境に一定の満足がある方の割合です。

 

ZEHを超える断熱性があると、9割近い方が温熱環境に満足しており、さらに性能を高めていっても、その “ 差 ” はわずかになっています

 

一方、光熱費の削減効果についても、こちらの表を見てみましょう。

高断熱住宅の光熱費の削減効果

※YUI・永楽町モデルハウスでの試算

 

高断熱にすることで冷暖房費の抑制にはなるものの、最高等級に上げても月に削減できる光熱費は数千円ほど。

 

性能がいいことは決して悪いことではありませんが、建築コストとのバランスも考えて納得できる「ちょうどいい性能」がおすすめと言えます。

 

4. 性能とデザインを両立させるとコストが上がる

性能(断熱性)とデザインを両立させるとコストが上がる

出典:アクアリウムを楽しむ住まい

 

性能は機能的な指標である一方、住宅にはデザインという要素もあります

 

車を購入する時と同じで、燃費や安全性といった性能を考えるのと同時に、単純に乗りやすいか?デザインが気に入るか?といった要素があります。

 

住宅も同じように、機能や性能という要素以外にデザインや住み心地という要素もあり、それらを複合的に組み合わせてバランスを考えて設計していくことが大事です。

 

もちろん、性能もデザインも両立できればすばらしいことですが、現実的には建築コストが伴ってきます

 

この建築コストをいかに抑えつつ、みなさんの優先順位や要望に寄り添った提案ができる会社なのか、また期待以上の提案ができる会社なのか?を見極めていきたいですよね。

 

4. 優先順位を決めることで迷いにくくなる

デザインと性能(断熱性)の優先順位

デザインも性能も、お金があれば解決できるでしょう。

 

しかし、一般の方で無尽蔵な資金がある方はほとんどいないことから、家づくりでどんなことを優先するのか?を家族内で決めておくことで迷いにくくなります。

 

家に性能(例えば耐震や断熱など)を求めるなら、ハイスペックな家が特徴の会社を重点的に選び、住み心地に重点を置くのであればデザイン重視の会社から選ぶとよいでしょう。

 

家族内で意見を出し合って、住宅の性能にも家族の価値観とマッチしているの?建築コストとのバランスまで考えられている?など、少し冷静に考えてみるとよいでしょう。

 

5. まとめ

YUIでは、富山県に合った性能を標準的に設計

YUIでは、富山県に合った性能を標準的に設計しており、ZEHを超えつつも「ちょうどいい性能値」をご提案しています。

 

数値だけを見てしまうと、断熱等級にも最高ランクがあり、そちらの方が良く見えてしまいます。

 

しかし、その性能にするための目的やリアルな効果も考えながら、ご家族に合った最適解を探ってみてください。

 

断熱だけでなく、耐震性や耐久性など重要な指標が住宅にはありますが、住宅会社にその性能を設定している「意味」まで聞いてみるとよいでしょう。

 

YUIでは、モデルハウスで常時体感できるようになっていますので、ぜひお気軽にモデルハウスへお越しください。

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