家づくりコラム

2023.02.24

コラム平屋のプランで待ち受ける現実・デメリットとそれを上回る魅力とは

平屋におけるプランニングで、メリットばかりでなく、意外な「現実的な部分」をお伝えしていきます。25坪の平屋ではどれくらいの土地が必要?25坪で十分?コストはどうなの?平屋のデメリットは?こんな疑問をお持ちの方におすすめの内容になっています。

 

生活スタイルの変化や、セカンドライフでの平屋ニーズが高まっています。

 

当社でも平屋のご相談をたくさん頂きますが、2階建てと異なる部分や、富山県で平屋を検討する上で、知っておいた方が良いポイントなどを紹介していきます。

 

プランニングをする上で、駐車場の数によって変わる土地の大きさの目安や、コストにおけるデメリットなどを解説します。

 

ただ、そういったデメリットを上回るような魅力が平屋には存在しており、メリット・デメリットの両方の側面からみていきましょう。

 

それでは、今回の記事の要点です。

 

 

平屋はご夫婦2人で25坪~(延床面積)、駐車場を2台確保することを考えると、土地の大きさは最低でも60坪程度必要

 

・平屋のデメリットは光を取り入れにくいことと、2階建てに比べてコストが割高になること

 

・平屋はプランニング次第で、採光を確保することは可能

 

・平屋は長く住み続けることができることを考えると、将来的な建て替えや住み替えの必要性が低いと言えます

 

 

1. 平屋で必要な ”大きさ”

平屋で必要な大きさについて

出典:インナーガレージのある平屋

 

平屋で快適に過ごそうと思った場合、目安となる家の大きさは以下の通りです。

 

1人暮らし 約20~25坪
2人暮らし 約25坪~30坪
3人暮らし 約30坪~
4人暮らし 約33坪~

 

費用の観点からも、「2人で20坪以下の平屋は可能ですか?」と質問を受けることがありますが、答えとしてはご夫婦2人で快適に過ごそうと思うと、延床面積で25坪程度は必要になってきます。

 

25坪以下になってくると、ダイニングとリビングをいっしょにする、収納を小屋裏に持っていく、といったコンパクトな考え方が必要になってくる可能性が高くなります。

 

土地の面積に関しても、「50坪で平屋の建築は可能ですか?」という問い合わせも増えています。

 

実際は、建ぺい率・容積率との兼ね合いも踏まえると、土地面積は60坪程度必要(駐車場2台)となるケースが多いです。

 

理論上の数字だけではなく、様々な要素も考えて余裕を持って試算する方が良いでしょう。

 

1-1. 大きさを考える基礎知識(富山県版)

上記で出てきた建ぺい率とは、土地の面積に対して建築できる面積のことで、割合で表します。

平屋を建てる上で重要な建ぺい率の基礎知識

土地は用途地域という地域ごとに設定された制限に応じて、この建ぺい率が設定されます。

 

土地は、若干いびつな形状になっていたり、プラン・接道状況によってもピッタリ有効活用できない場合が多いため、最終的には平屋を建築すると約60坪程度を最低限必要な面積、

と考えるとよいでしょう。

 

また、富山では隣地への落雪の影響を考えて、軒先を隣地から1m程度離して建築することがおすすめです。

 

そのため、必要な土地の大きさも一般地に比べて大きくなりがちです。

 

2. 平屋のデメリット

それでは、平屋を検討する上で、理解しておきたいデメリットを紹介していきます。

 

2-1. 採光を取りにくい

平屋は採光を取り入れにくいデメリット

出典:黒部市三日市の家

 

2階建てに比べて、建築面積(1階の面積)が大きくなりがちです。

 

そのため、北側や家の中心付近の部屋に、光を取り込むことが難しくなってきます

 

中庭を設けたり、コの字型のプランにする(事例写真)といったことも有効ですが、建築コストも上がってきます。

 

このように平屋は、採光を奥までしっかり取り入れるプランが、2階建てに比べて少し難しいです。

 

2-2. 2階建てに比べて割高に

平屋は2階建てと比べると割高

平屋に共通しているデメリットですが、同じ建築坪数であれば2階建て(総二階)の方が安く済みます

 

理由は、2階建ての方が基礎や屋根がコンパクトにできること、そして土地面積が相対的にコンパクトにすることができます。

 

そのため、建物だけでなく土地のコストも考えて、同じ建築面積でも2階建ての方が割安にプランできます。

 

3. 平屋の魅力・メリット

それでは、反対に平屋の魅力もみていきましょう。

 

3-1. 採光はプランニング次第で解決可能

平屋の採光はプランニングで解決可能

出典:木の温もりと光に包まれる家

 

採光については、土地の形状や向きによって異なりますが、プランニングで調整できるため、そこまで心配はいりません。

 

また大きな窓 = 採光 と思われがちですが、南面の目の前が道路になっていたり、隣地になっていると、結局はカーテンを閉め切っているような状態で、本当に光が取り込めているか?は疑問です。

 

インナーテラスや、隣地・道路からの外の視線も気にしながらプランニングすることで、本当の開放感などを得るとともに、あかるい家を結ではご提案しています。

 

3-2. 耐震性で有利・大きな空間を創りやすい

平屋は耐震性の観点から有利

出典:ワンフロアでつながる、三角テラスの平屋

 

平屋は2階がない分、安定性が高いことが特徴です。

 

建築基準法でも必要な壁量が平屋は少なく済み、その分おおきな空間を設計しやすいことがメリットです。

 

また平屋の場合、屋根の小屋裏部分を活用することができます。

 

小屋裏を吹き抜けとして天井高を高く設計でき、開放感がある間取りも容易です。

 

3-3. 長く住み続けるコトができる

階段のない平屋は永く生活できる

出典:読書好きがつくるスキップフロアの平屋

 

2階建てにお住まいの、ある程度、歳を召されてきたご夫婦などでよく聞くことが「2階部分を何年も使っていない」というご意見です。

 

人はどうしても歳をとってくると、階段の上り下りなどがしにくくなってきます。

 

しかも2階建ての場合、2階の居室で就寝することを前提とした設計になっていることが多いため、階段の上下をなくすために和室を寝室にリフォームする、といった相談や、建て替えまで検討される方も少なくありません。

 

平屋であれば、建て替えの必要性もなく、将来的にも長く住み続けることができるメリットがあります。

 

4. 結の平屋の事例

4-1. インナーガレージのある平屋

少し大きめのインナーガレージのある平屋

出典:インナーガレージのある平屋

 

4人暮らしではあるものの、少し大きめに設計された事例です。

(延床面積 182.96㎡ ※55.35坪)

 

平屋のメリットを活かして、LDKに柱がなく開放感のある空間を創っており

 

このように、十分な広さ(LDKや各部屋など)を満足させようと考えると、どうしても土地の大きさも必要となってきます。

 

参考:黒部市三日市の家 予約制完成見学会 | 株式会社 YUI

 

4-2. 仕事と暮らしが調和する平屋

仕事と暮らしが調和する平屋 リビング吹き抜けで開放感を感じる平屋

出典:仕事と暮らしが調和する平屋

 

2人暮らしでの目安となりやすい事例です。(延床面積 108.52㎡ ※32.83坪)

 

敷地は大きいですが、住宅自体は必要最低限に設計されており、シンプル・コンパクトに納まっています。

 

リビングには吹き抜けを設けており、開放感をしっかり感じることができるようになっています。

 

参考:富山市東富山寿町の家 予約制見学会 | 株式会社 YUI

 

5.まとめ

今後、高齢化社会・ミニマリストなどの社会的背景から、ますます将来を見据えた家づくりが重要になってきます。

 

ライフスタイルの選択として、平屋という選択肢が再注目されています。

 

結でも平屋に関する相談案件は年々増えてきており、3月には夫婦ふたりが暮らす平屋の完成見学会を開催致します。

コンパクトな平屋に興味がある方は、是非ご来場下さい。

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