1. 住宅ローン控除(減税)とは

まず住宅ローン控除とは、家を買うために銀行からお金を借りた人への税金のキャッシュバックです。
家を買う時は何千万円ものお金を借ります。
当然、借りたお金には「利息」がかかりますが、その負担を少しでも軽くするために、年末に残っているローン残高の0.7%分のお金が、10年~13年間にわたって毎年、払った税金から戻ってきます。
例えば、その年の末時点で3,000万円のローンが残っていれば、単純計算では年間で最大21万円が戻ってくる計算となります。
「控除」という、普段あまり聞き慣れない用語ですが、いわば払った税金が一定の基準のもと返ってくる、という有難い制度です。
1-1. 最初だけは「確定申告」が必要

会社員の方は、毎年年末になると会社で「年末調整」を行っているため、自分で税務署へ行く機会はほとんどないかもしれません。
しかし、住宅ローン控除を受けるための「最初の1年目」だけは、自分で確定申告を行う必要があります。
これは、「私は家を買って、ローンの残債がこれだけあります」「住宅ローン控除を申請する」ことを国に正式に申告し、控除を受ける権利を登録する手続きです。
時期としては、入居した翌年の2月16日から3月15日までの間に行います。
必要な書類(登記事項証明書や売買契約書の写し、銀行から送られてくる残高証明書など)を揃えて、管轄の税務署へ提出します。
最近はスマホやパソコン(e-Tax)でも申請が可能ですが、初めてで不安な方は税務署の相談会場を利用するのもよいでしょう。
「面倒くさい」と思われるかもしれませんが、この手続きが必要なのは最初だけです。
2年目以降は、税務署から送られてくる書類と銀行の残高証明書を会社の年末調整に提出するだけで対応できるようになります。
1-2. 税金をたくさん払っていないと使い切れない

「最大で年間〇〇万円戻ってくる!」という広告を見ると、誰でも満額もらえると思いがちですが、ここには落とし穴があります。
住宅ローン控除は、あくまで「あなたが支払った税金(所得税・住民税)が戻ってくる」仕組みだからです。
例えば、ローン残高に応じた控除可能額が「年間21万円」あったとします。
しかし、あなたの年収に対する所得税が「10万円」しか発生していなかった場合、戻ってくるのは支払った10万円までです。
「引ききれなかった分はもったいない!」と思いますが、実は所得税から引ききれなかった分は、翌年の「住民税」からも差し引くことができます。
ただし、ここにも「年間9.75万円(または課税総所得金額等の5%の少ない方)」という上限があります。
つまり、「支払った所得税 + 住民税(上限9.75万円)」の合計額が、あなたの受け取れる控除の限界です。
1-3. 住宅の性能によって戻ってくる額が違う

これから家を建てる方が最も注意すべきなのが、この「住宅性能による控除額の差」です。
国はカーボンニュートラル実現のため、省エネ性能が高い家を優遇する一方で、性能が低い家には住宅ローン控除が非適用になります。
どんな家にすれば、いくらになるのか?2026年の制度説明の中で、具体的に解説していきます。