3. YUIの建築は「空間ノイズ」をできるだけなくす
キレイに見える建築では、ラインを揃える・整える以外にも、空間ノイズをできるだけ減らしていくことが大事です。
LDKなど、特にこだわって空間デザインを創り上げていく部屋を中心に、カーテンレールを隠すような納まりにしています。
空間におけるノイズを減らしていくために、壁掛けTVにしたり、コンセントも最小限にすることとデザイン性も高いタイプにしたり、といった工夫を施しています。
さらに吹抜の部分に大きなガラスを設置し、1~2階の音を遮断すると同時に、特徴的な吹き抜けの壁がアートのようにも見えます。
天井、床、壁、収納といった空間すべてに関わる部分に配慮を施していきますが、コストがかかることでもあるため、予算を見ながらお施主様と調整をさせていただきます。
3-1. ガラスの納め方をキレイにすることでノイズレス
こちらの写真は2階リビングから見える窓の1つです。
吹き抜けになっている部分は玄関ですが、通常であれば最近流行りの室内窓をもってくるケースも考えられるでしょう。
八日町の家では、枠すら取り除きガラスのみでスッキリと納めています。
さらに吹き抜けの先には同様のFIX窓を重ねることで、ノイズレスな視線の抜けを創り出しています。
3-2. 納まりにこだわるべき理由
通常の建築であれば、ガラスを支えるために四方に枠を設けてくることが多いのですが、そのような納め方をしていません。
もちろん場合によっては、YUIでも枠を回す場合がありますが、実はこの部分は2階リビングの見せ所の1つになっています。
この、せっかくの見せ所で枠を回すなど野暮ったい納まりにしてしまうと、空間全体を損ねることになりかねないため、こだわっている部分になります。
このように、こだわるべき部分も“ 標準的な普通の仕様 ” にしてしまうと、光るべき部分が光らない原因にもなり、それらがどことなく感じる「モヤっと」につながってしまうリスクすらあります。