1. 規格住宅の特徴
一般的に規格住宅とは、間取りプランや仕様が決まっている代わりに、打合せが短く済んだり、設計に必要な工程を省略できることからコストを安く仕上げやすい住宅です。
まさに大枠の部分(間取りや設備のシリーズなど)が「規格」として決まっており、選べる範囲としては例えばキッチンやお風呂など設備の色や、床材やクロスの色など。
この選べる幅は、その規格住宅の考え方や、その住宅会社の設定の仕方によって変わってきますので一概には言えませんが、多くの規格住宅が以上のような考え方です。
1-1. 規格住宅のメリット
規格住宅のメリットは、その手軽さとコストパフォーマンスではないでしょうか。
よくある規格住宅では、プランを何パターンかある中から選ぶだけのため、LDKの大きさは何畳で…という打合せをすることもなく、間取りプランが決定します。
その選ぶ間取りも、人気が高い普遍的な間取りが用意されていることが多く、実際にアレコレ考えるよりも、むしろ合理的に間取りプランが決まる可能性も。
また、家は建築するにあたり、耐震性や断熱性などが法令の基準を満たしているのか、チェックする必要があります。
この性能値を計算する為に、一般的には費用が発生することが多く、同じプランであるが故にその費用が不要、もしくは安く済むことも考えられます。
以上のことから、家づくりにおいて難しく考えるより、セミオーダーで選ぶ幅が限られて気軽に家づくりをしたい方に向いている買い方と言えます。
1-2. 規格住宅を選ぶうえでの注意点
一方、規格住宅を選ぶうえでの注意点は2つあります。
1つが、規格から外れた時の対応がどうなるのか?
もう1つが、分譲地など近隣に似た家がないか?この2点になります。
1つ目がもっとも重要で、規格住宅では特に、外壁面の間取り変更は基本的にできないと考えていた方が良いでしょう。
例えば30坪と決まっている規格プランにおいて、内側の壁を減らす・増やす・ドアを付けるといった変更はできる可能性があります。
しかし、外壁面を変えて30坪から、一部の部屋を大きくするために32坪にしたい、というのは想定以上のオプション金額になってくる可能性が高いです。
また、規格となっているため、同じ会社で建てると外観が似たり寄ったりになってきます。
比較的大きな分譲地では、同じ会社が建てたのかな?と分かりやすくなるため、オリジナリティを求める方には、いずれにしても不向きと言えます。