家づくりコラム

2023.05.19

コラム注目されている静かな家とは?静かに過ごすための設計のコツを紹介

実は最近、「静かな家」がひそかに注目されています。コロナ禍などで在宅されることが多くなったこともあり、家の中にいる時に聞こえる外の騒音、もしくは中の音が響いたりすることを抑えるための方法をお伝え。事例も交えながら静かな家の設計のコツを紹介。

 

今回のキーワードは「静かに暮らす」です。

 

静かに暮らすためには、様々な音が聞こえにくい仕様にすること、そして物理的に音が聞こえにくいだけでなく、心も落ち着くような設計まで紹介します。

 

仕事中など外は騒がしいもの、家の中ぐらいは静かにゆっくり暮らしたいですよね。

 

それでは、まず冒頭で今回の記事の要点をみていきましょう。

 

 

・静かな家とは…

  ・まわりが静かな土地に建っている家

  ・家の内外の音が出入りしにくい家

  ・中の音が響きにくい家

  ・心が静かに落ち着く家

 

・家の中外の音をシャットアウトするには、換気口をなくす(ダクト式換気へ)・気になる方はトリプルサッシにすることで、家の内外の音の出入りは大半防げる

 

・吹き抜けやリビング内階段の場合、2階への音の響きを抑える設計を考慮する

 

・気になる方は、防音建材を用途に応じて追加することも可能

 

・インテリアもごちゃごちゃせず、シンプルな設計で心も落ち着ける

 

 

1. 静かな家とは

そもそも、静かな家とは

ストレス社会において、静かな家を求めている方が増えているとも聞きます。

 

まずは「静かな家」の定義を、YUIでは以下の4点であると考えます。

 

 ・まわりが静かな土地に建っている家

 ・家の内外の音が出入りしにくい家

 ・中の音が響きにくい家

 ・心が静かに落ち着く家

 

まずは、1つずつ、何に注意すれば実現できるのか?を見ていきましょう。

 

2. 静かな家は土地選びから

静かな家は土地選びが重要

幹線道路に近い土地は外部から常に騒音が入ってくる、または土地によってはトラックが通るたびに揺れる、といったことがあります。

 

そのため、いわゆる「閑静な住宅街」を中心に土地探しをしましょう。

 

特に隣接する道路の交通量、またすぐ近くに大きな道路がある時は、土地を購入する前に現地に行ってしっかりご自身の耳で確認しましょう。

 

時間帯によっては交通量が大幅に変化する可能性もあるので、時間帯を変えていくとよいでしょう。

 

3. 家の内外の音が出入りしにくい家

外から音が入りにくい家は、中からも音が漏れにくい

画像引用:大建

 

静かな家=外からの音が入りにくい家であり、同時に外から音が入りにくい家は、中からも音が漏れにくいです。

 

まずは基本的に音がどこから出入りするのか、をみていきましょう。

 

3-1. 原因は換気口と窓サッシ

音が出入りする場所は、換気口と窓サッシ

音が出入りする場所は、換気口と窓サッシからが大半です。

 

換気口とは具体的に、居室内の「給気口」・「レンジフード」・「サッシの給気穴」を指します。

 

音は壁そのものを突きぬけてくるより、穴が開いているところから出入りしやすいため、この穴自体をなくす必要があります。

 

なおYUIでは24時間換気は確保しつつ、デザイン上の観点から目立つ給気口は極力設けていません。

 

3-2. 対策①はダクト式1種換気

静かな家はダクト式1種換気がおすすめ

出典:LIXIL

 

24時間換気は必須であるため、換気方式を変更することで解決することもできます。

 

一般的な換気方式は、居室に給気「口」を設けて、トイレやお風呂から排気する方式ですが、給気も排気も機械で行う方式があります。

 

ダクトを使って給気と排気を行う方式の場合、居室に換気用の穴は開けなくても、換気を確保することができます

 

また、室内の温度を有効活用する熱交換方式の場合、複雑な「素子」を通過する際に、内外の音を軽減するという隠れた効果もあります。

 

ただ、キッチンのレンジフードは、この換気方式であっても必要です。

キッチンのレンジフードも音対策になる

出典:パナソニック

 

レンジフードには電動シャッターというオプションがあり、使用時のみパカっと開いて排気、レンジフードをOFFにすると閉まるようなシャッターがあります。

 

本来は寒い時期などに外気の逆流を防ぐためのものですが、音対策にもなります。(接続できるシャッターはレンジフードの機種により異なる)

 

3-3. 対策②は窓サッシの選び方

静かな家には窓サッシの選び方が重要

出典:中庭を囲む二世帯住宅

 

窓サッシからも音は出入りしやすいです。

 

昨今はダブルガラスが一般的になってきましたので、昔に比べて防音効果も上がっていますが、特に気になる方は、例えばリビングや寝室のみトリプルガラスを採用するとよいでしょう。

 

また、窓の種類によっても音の漏れ方は異なります。

 

音が漏れやすい窓の種類は「引き違い窓」一方で音が漏れにくい窓は「FIX窓」「滑り出し窓(開き戸)」です。

 

大きい窓を採用する場合は、隙間の少ない「片引き戸」がおすすめです。

 

4. 家の中の音が響きにくい家

静かな家には内部の音が響きにくいことへの配慮も必要

 

静かな家は、外からの音だけでなく内部の音が響きにくいことへの配慮も必要です。

 

中で音が響きやすいポイントは、2階での足音・ドアの開閉音・吹き抜け採用時の2階への音の響きです。

 

木造の場合、2階の足音は比較的伝わりにくいですが、例えば二世帯住宅の場合、2階を子世帯・1階を親世帯にした場合、1階への音の響きが気になりますよね。

 

そういった場合は、床の下に防音シートを敷いたりして対策を行います。

静かな家には床下の防音シートも有効

出典:YKK AP

 

また、ドアの開閉音はソフトクローズ機能があると開閉時の「バタン!」という音を軽減することができます。

 

4-1. 断熱材でトイレの音を軽減

静かな家のために、断熱材でトイレの音を軽減

出典:平屋のように暮らすコートハウス

 

防音材を活用するポイントは、防音室だけでなく2階トイレの排水音なども気にした方がいいポイントです。

 

結ではトイレと寝室が隣接してしまう場合などの時、壁の断熱材を厚吹きにしたりする工夫を行っています。

 

一時的な音とは言え、なんとなく気になる音ですよね。

 

5. 心が静かに落ち着く家

静かな家はデザインからも

出典:ストレスフリーで創造性豊かな住まい

 

インテリアがごちゃごちゃしていると、音が静かでもあまり落ち着かない空間では残念です。

 

ごちゃごちゃしている状態を「うるさい」と表現することもあり、視覚での「静けさ」を考えるとより一層オトナな家になるでしょう。

 

インテリアの場合は、個々の好みがあるので、個別のインテリアスタイルを否定するものではありませんが、「静かな家」を求める場合はシンプルな家がおすすめです。

 

静か=音と捉えがちですが、音以外の五感全てで感じるモノがスッキリしていると、心も落ち着くことから、落ち着いている空間を創り出すことも大事と言えます。

 

ホテルのような、シンプルかつ飽きのこないインテリアスタイルをベースに設計していくとよいでしょう。

 

6. YUIの事例

それでは、音に配慮したYUIの事例をみていきましょう。

 

6-1. 吹き抜けの音に配慮した家

結の静かな家の事例その1

出典:縦横に広がる空間を楽しむ家

 

1例目では、吹き抜けの音が響きにくいよう、2階の廊下に壁を設けています

 

また、壁を建てることで廊下に圧迫感が出ないよう、FIXの室内窓を採用しています。

 

この壁があることで、テレビの音などが子供部屋や書斎へ直接伝わらないように配慮しています。

 

4-2. YUIの施工事例2

結の静かな家の事例その2

2例目は、階段に建具を設けてリビングの音が2階に伝わるのを抑えている事例です。

 

建具を付けられるかどうかは、間取り・階段のタイプにもよりますが、特にリビング内階段を採用しつつも、静かな家にしたいという方におすすめです。

 

7. まとめ

家の中で心身ともに落ち着ける家が真の静かな家

出典:借景のある2階リビングの家

 

静かな家とは、まわりがうるさくない場所に建築することだけでなく、家の内外の音が出入りしにくい家、また家の中の音が響きにくいような配慮がしてある家です。

 

また、最終的には家の中にいる人が、心身ともに落ち着ける家が本当に静かな家と言えるのではないでしょうか。

 

YUIIでは、静かな土地選びから、家の内外に渡って多岐にわたるポイントで、静けさに包まれるような家づくりの設計ができます。

 

気になる方は、建設中の気密測定はもちろん、モデルハウスでの体感やご要望に応じて様々な検証を行うことも可能です。

関連記事:営業マンの備忘録「リンダリンダを聴きながら。」

 

その他、施工事例など気になった方は、お気軽にYUIまでご相談ください。

この記事に関連するタグの一覧を見る

アーカイブ

ページトップ