家づくりコラム

2026.03.27

コラム外壁・屋根素材の比較と、住む前に理解しておくべき人気素材のデメリット

家の外観を決める外壁素材。サイディング・吹付塗装・ガルバリウム鋼板のそれぞれの特徴やメンテナンス性を徹底比較します。また、デザイン性で人気のガルバリウムで盲点となりやすい雨音の騒音問題などデザイン性だけでなく現実視点から詳しく解説します。

 

家づくりにおいて、外観のデザインを左右する外壁・屋根素材選びは大事なポイントです。

 

しかし、見た目だけで選んでしまうと、住み始めてからのメンテナンスや居住性で後悔することになりかねません。

 

当コラムでは、代表的な3つの外壁・屋根素材の特徴を比較解説していきます。

 

さらに、カタログには載っていない雨音のリスクなど、住んでから気づく落とし穴についてもお伝えします。

 

それでは、今回のコラムの要点から見ていきましょう。

 

 

・日本の住宅で使用される外壁材は主に「窯業系サイディング」「吹付塗装」「ガルバリウム鋼板」の3種類で、それぞれ特性が異なる

 

・主流となっている窯業系サイディングは、デザイン種類が豊富で初期費用を抑えやすい一方、継ぎ目のコーキングに定期的なメンテナンスが必須

 

・吹付塗装の外壁は、継ぎ目が出にくい美しい質感と、個々のデザインに合わせた仕上げ・カラー調整が魅力な一方、職人の技術に左右されやすく、慣れた会社を選ぼう

 

ガルバリウム鋼板は耐久性が高くスタイリッシュだが、激しい雨の日に騒音が気になるケースがある

 

・外壁選びはデザイン性だけでなく、将来のメンテナンス費用や静粛性といった「住んでからの快適さ」とのバランスを考慮することが重要

 

1. 外壁選びで後悔しないためのメンテナンスの基本

どんな外壁でもメンテナンスが必要になります。

 

まずは外壁をメンテナンスすることは前提として、どんな基本的なポイントに気を付ければいいか?を解説します。

 

1-1. 外壁そのものの寿命だけでなく目地の寿命も

外壁メンテナンスのポイント

出典:KMEW

 

日本の住宅でもっとも一般的に使われているのが、窯業系(ようぎょうけい)サイディングです。

 

昨今、この窯業系サイディングは30年以上の耐久性をPRしている商品も多く出ています。

 

しかし外壁材そのものの寿命よりも先にやってくるのが、サイディングの継ぎ目を埋めるコーキング(シーリング)の劣化です。

 

一般的なコーキングは10年程度でひび割れや痩せが発生し、雨漏りの原因になるため、足場を組んでの打ち替えが必要になってきます。

 

このコーキング自体にも高耐久のタイプがありますが、雨漏りに関わる重要な素材のため、定期的なメンテナンスは欠かせません。

このように外壁素材の価格や特徴だけでなく、将来のメンテナンス頻度や周辺の素材もセットで考えることが重要です。

2. 代表的な3つの外壁素材の特徴解説

それでは、今の新築住宅で使われている代表的な外壁素材の、それぞれの特徴を紹介します。

 

2-1. 窯業系サイディング:コスト・種類に優位性

デザイン豊富な窯業系サイディング

出典:KMEW

 

日本の住宅の約7割で採用されており、特にコストに優位性があることから、一般的な建売に多い素材です。

 

素材としてはセメントと繊維質を原料としており、工場で生産された板状の建材を現場で張り合わせていきます。

 

メリット  

・デザイン(木目・タイル調など)が豊富

 

・大量生産されているため初期費用が安い

 

・防火性が高い

 

デメリット  

・目地(コーキング)が多く、定期メンテが必須

 

・ガルバリウム鋼板に比べて重量がある

 

 

窯業系サイディングは、コストを抑えつつ、多様なデザインから選びたい方に向いています。

 

2-2. 吹付塗装:コストと意匠性のベストバランス

デザイン性が高い吹付塗装

出典:ミニマムリッチに暮らす家|寺町モデル

 

YUIではデザイン性を重視する観点から、この仕上げ方を採用することが多いです。 

 

似たような「塗り壁」が職人の手作業(コテ仕上げ)であるのに対し、吹付塗装は無地のサイディング等の下地の上から、塗装材を機械で吹き付けて仕上げる工法です。

 

これにより、表面に砂壁のような凹凸のあるマットな質感が生まれ、落ち着いた雰囲気に仕上がります

 

ジョリパッドなどの素材の時は塗り壁で仕上げることがありますが、コスト面と仕上がりの均一さで吹付塗装が選ばれることが多くなっています

 

メリット  

・サイディングのような板の継ぎ目(目地)が見えにくい

 

・建物全体が一体感のある美しい仕上がりになりやすい

 

・手作業の「塗り壁」のような重厚感を出しつつも、施工スピードが速いためコストを抑えやすい

 

・仕上がりも均一になりやすく、上品な外観を作りたい方に最適

 

デメリット  

・職人の腕に仕上がりが左右される

 

・ムラや飛散防止の養生など丁寧な施工が求められる

 

・表面にクラック(ひび割れ)が入るリスクがある

 

・軒の出が少ないデザインの場合、雨だれ汚れが目立つ場合もある

(雨だれ防止の水切り部材などで対策可能)

 

 

2-3. ガルバリウム鋼板:高耐久で軽量+モダンデザイン

スタイリッシュなガルバリウム鋼板

出典:北から光が落ちる家|呉羽モデル | 株式会社 YUI

 

昨今の新築で急激に増えている素材がガルバリウム鋼板で、もはや外壁の主流は窯業系サイディングからガルバリウム鋼板に変わったと言っても過言ではないでしょう。

 

素材の特徴は、主にアルミニウムと亜鉛の合金メッキ鋼板で、外壁だけでなく屋根材としても主流となりつつある素材です。

 

メリット  

・軽量で建物への負担が少なく、耐震性が高い

 (窯業系サイディングの約1/4の重さしかない)

 

・金属でありながら錆びにくく、高耐久

 

・無機質でスタイリッシュな外観は、シンプルモダンな家づくりに合う

 

・サイディングのようなシーリング目地が少なく、メンテナンス頻度を抑えられる

 

デメリット  

・物がぶつかると凹みやすい

 

・傷がつくとそこから錆びる可能性がある

 

・素材自体に断熱性がないため、遮熱・断熱対策が必要

 

・大雨の時、雨音が気になる場合がある

 

3. ガルバリウムの落とし穴・雨音問題

ガルバリウムの注意点

デザイン性と耐久性で人気のガルバリウム鋼板ですが、住んでから「こんなはずじゃなかった」と後悔するポイントが「雨音」です。

 

ガルバリウム鋼板は薄い金属板であるため、激しい雨が当たると振動し、室内(特に2階)に音が響くことがあります。

 

特に、以前住んでいた家が瓦やスレート屋根などの場合は、その差で気になりやすい側面はあります。

 

瓦屋根は、瓦自体の質量があることから雨音を吸収できますが、ガルバリウム鋼板は素材自体も軽量であることから、素材の違いが大きく出やすいです。

 

金属板であるため、激しい雨が当たると動作し、室内(特に2階リビングや寝室)に音が響くことがあります。

 

3-1. ガルバリウム鋼板の防音対策

ガルバリウム鋼板の防音対策

ガルバリウム鋼板自体が悪いわけではなく、「対策なし」での施工がリスクとなります。

 

まずは断熱材一体型の製品を選ぶことが大事です。

 

次に、音が気になる方は下地ボードを二重にするといった対策があります。

 

また、断熱材自体は吸音性があるため、吹付断熱の厚みを増すことや、吸音性の高い断熱材(セルローズファイバー等)を使用するなど、施工側の工夫でも軽減できます。

 

また、外壁面に当たる雨音対策は、軒を出すことが最大の対策ではありますが、ガルバの外壁を使用したデザインにはミスマッチが起きやすいのが悩みどころです。

4. 屋根と外壁はセットで考える

屋根材の選択肢

出典:光と素材に包まれる、和モダンの家 | 株式会社 YUI

 

外壁選びと同様に重要なのが、屋根の素材選びです。

 

屋根材としてガルバリウムを選ばれる方が増えていますが、その素材の軽さは地震の揺れを小さく抑える効果があります。

 

防水性・耐久性といったメリットに加えて、耐震といった住宅性能の観点からも理にかなっている屋根材と言えるでしょう。 

 

ただ、屋根材と外壁は同じ素材を使わなくてはいけないわけではないため、外壁は吹付塗装、屋根はガルバリウム鋼板という組み合わせもできます。

5. まとめ

デザインと性能を叶えるYUI

今回は日本の住宅でよく使われる3大素材の特徴と、特にガルバリウムの騒音リスクについて解説しました。

 

家づくりにおいて、外観のデザインは愛着を持つために重要ですが、それ以上に「長く安心して住めるか」という視点が欠かせません。

 

メリットしかない素材は存在しないので、まずはそれぞれのデメリットを正しく理解し、対策をしっかり考えている会社との家づくりをすることが成功の鍵です。

 

YUIでは、デザイン性を重視して吹付塗装の採用率が多いですが、メリットだけでなくデメリットも説明の上、素材を決定してもらっています。

 

外観デザインは大事なポイントですが、居住性能とのバランスも取れた、後悔のない外装プランの検討が重要です。

 

YUIでは、富山市内にモデルハウスも展開しており、気になった方はぜひお気軽にお問い合わせください。

この記事に関連するタグの一覧を見る

アーカイブ

ページトップ