2. シンプルな家にするためには余白が重要
それでは、シンプルな家に仕上げていきたいと思った時、どんな点に注目すればいいか?みてみましょう。
2-1. 外観
外観で重要な要素は2つあります。
1点目は、庇を出さずにソリッド感(シャープ感)を出すことです。
最近、耐久性の面からも人気が高いガルバリウム鋼板の屋根は、屋根の納めでシャープな印象を作りやすい屋根としても注目されています。
さらに2点目としては、窓を少なくすることです。
特にファサード(家の正面の外観のこと)の見え方は外観上、配慮して設計したいポイントです。
窓を大きく取りたい南側がファサードにあたる場合、インナーテラスなどで大きい窓が正面から見えないような工夫をするとよいでしょう。
また、室外機や給湯器が正面から見えないように、特に北側道路の土地は配置に注意も必要です。
2-2. 内観
内観で重要な要素はたくさんありますが、代表的なポイントを紹介していきます。
1つ目は、外観にも共通して言える色を使い過ぎないことです。
特に内観は色を使い過ぎないことが大事で、床や天井などで使う色・色目は多くても3色程度までにするとよいでしょう。
2つ目は、インテリアとして家具の色や素材も調和させることです。
家具だけ後から家具屋で気に入った色目のものを入れて、コーディネートのバランスが崩れることは、まさに新築の失敗あるあるとも言えます。
3つ目では、収納を多く設けることです。
収納扉も目立たないような工夫を重ねておくことで、生活感をできる限り減らすことができます。
さらにコーディネートはシンプルでも、空間にノイズがあるとシンプルな家にならないため、住宅会社としっかり打合せを重ねてシンプルに見える要素を考えていきましょう。
2-3. シンプルな家にする際の注意点
シンプルにする際には「シンプルにし過ぎ」には注意しましょう。
シンプルを極めていくと、普段の生活がしにくい間取りになったり、置くものを選んでしまうこともあります。
「空間の見え方」はシンプルに抑えて、例えば家具を際立たせるようにするなどの工夫をすることで空間全体のバランスをとることができます。
カーテンや小物でアレンジしやすいようなシンプル空間にしておくのもよいでしょう。
また、特に内観は色見を抑える方がおすすめと解説しましたが、同色でも素材を上手く変えることで空間に変化を与え、素っ気ない印象を防ぐことができます。
シンプルな家こそ素材・家具・照明などの様々な要素が活きる空間でもあり、アクセントを楽しむ暮らしもよいでしょう。