2-2.インナーテラスのデメリット
一方、インナーテラスのデメリットもしっかり見ていきましょう。
・エクステリアの塀などと比べてトータルのコストは高くなる
・下屋があるタイプのインナーテラスは建築面積として含まれることが想定される
・テラスの床面の素材・色への設計上の配慮が必要
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まず1点目はコストの観点です。
インナーテラスと同じ役割を後付けで考えれば、エクステリアの塀でも役目という意味では同じです。
コストを比較すると、一般的にはインナーテラスの方がトータルのコストは高くなる場合が多いでしょう。
ただし、コスト面も重要ではありますが、家の全体的なコーディネートや家全体の価値も考えて選択することが大事です。
そして2点目は、建築面積に関する事項です。
土地は「建ぺい率」と言って、土地の面積に対して建てることができる建物の床面積を制限しています。
一般的に屋外のテラス空間は床面積に含まれませんが、下屋があり半屋内のようになっているインナーテラスは床面積に算入されることがあります。
算入されることによるデメリットは、固定資産税として評価額面積に含まれることや、居室の面積が圧迫される可能性があることです。
面積がコンパクトで都心部に近い土地を購入される方は、あらかじめ設計も考えた上で検討していきましょう。
最後は、照り返しなど眩しくなり過ぎない配慮が必要という点です。
テラスの床面の素材や、色への配慮はもちろんですが、オーニングなどの併用などもよいでしょう。
光を遮る下屋や庇を付けられない家でも、最近はオーニングを付けられる方も増えています。
オーニングは、使わないときは取り外したり、しまっておけるので外観にも影響を受けにくく便利なアイテムです。
このように、インナーテラスもデメリットを理解しつつ、季節を通じたトータルの使い方まで設計できる会社で設計することで失敗・後悔するリスクを減らせます。