家づくりコラム

2025.06.20

コラム寺町モデルの細かすぎる解説。洗練されたデザインはどこから漂う?

25年5月にオープンしたYUIの新しいモデルハウス(寺町モデル)を、細かい視点から解説していきます。洗練されたデザインを創り出した源はどういったところなのか?新築でデザインにこだわりたい方、デザイン住宅を建てたい方は必見のコラムです。

 

今回は、富山市寺町(富山大学近く)にオープンした、リアルサイズの分譲モデルから「細かすぎる解説」をします。

 

YUIが創り出すデザインの真髄部分を少しだけ垣間見せながら、デザインを洗練させるポイントを紹介していきます。

 

気になった方は実際にご来場いただき、デザイン性の「違いを体感」していただければと思います。

 

それでは、今回は順番にポイントになる部分をピックアップしながらお伝えしていきます。

 

0. 寺町モデルの概要と性能

 

・土地面積/186.12㎡(56.34坪)

・延床面積/116.58㎡(35.26坪)

 

■ 住宅性能値(長期優良住宅に適合)

・耐震等級:3(許容応力度計算)

・断熱性能等級:5(UA値:0.52)※ZEH / 長期優良住宅 適合水準

・一次エネルギー消費量等級:6(BEI値:0.77)※ZEH / 長期優良住宅 適合水準

 

今回の寺町モデルでも、新築に必要な性能面をしっかりクリアした上で、デザイン性や動線設計などに特徴を持たせた設計になっています。

 

耐震性能は、構造計算による等級3を取得しており、これ以上ない安心感のある建物としています。

 

さらに断熱や省エネの部分も、ZEH・長期優良住宅に適合する性能を備えており、2030年基準を先取りする仕様となっています。

 

1. シンプルさを追求した外観上のポイント

シンプルさを追求したシンプルモダンな外観

当モデルハウスは、2方向の道路に面している角地に建っています。

 

北側から見るファサード(外観の正面のこと)には窓を設けておらず、スッキリとした外観に仕上げています。

 

また屋根の軒部分もシンプルさ・シャープさが際立つ納めにしており、全体としてはシンプルモダンにまとめています。

 

シンプルになりすぎないよう、軒天部分は木目を入れており、玄関ドアの色と相関したコーディネートで、アクセントも入れながら全体調和を図っています

 

ここまでは全体の概況ではありますが、YUIならではのこだわりポイントもご紹介。

 

1-1. 水切りの仕上げで、より一層シャープに

外観を際立たせる水切り部の工夫

画像引用:城東テクノ・一部改変

 

“水切り” とは、建築部材の1つで基礎と外壁の間に入る部材です(イラストでは丸で囲ったグレーの部材)

 

この水切りとは、外壁より内側に雨水が侵入しても、防水シートを伝って水を外に排出するための部材となっており、住宅には必ずと言ってもいいほど使われている部材です。

 

もちろんYUIでも水切り部材は活用しますが、今回の寺町モデルでは水切りと同様の効果があるよう、水が入らない返しを設けてデザインと品質の両立を図っています。

 

この水切りと同様の仕上げをすることで、外観に一層ノイズを減らすことができ、他の建物とデザイン上の違いを創り出しています

 

1-2. 外観だけでなくリビングからの景色も考慮して

ここまで読んで、外観の細かいところ見ている人がいるわけでもないしなぁ…と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

今回の寺町モデルは分譲地内に建っているため、隣接している住宅も多くあります。

 

そんな周辺環境の中、リビングの開放感を創り出すために、リビングを囲うように外壁と連続したテラスをつくり、プライベート空間を創り出しています。

外壁と連続したテラス

 

そのため、リビングからカーテンがない生活を送ることができますが、同時にこの水切りの有無によって外の景色のデザインが変わってくるのです。

 

YUIでは平面図には出てこないような、このような細かい部材1つ1つまで理由をもって、デザインのこだわりを追求しています。

 

2. 寝室動線とデザインを両立した玄関

動線とデザインを両立した玄関

玄関は出入りする場所という役目以外に、家の顔としての性質も持ちます。

 

YUIでは、さらにその家に入ったときの「期待感を醸成する場所」、「外観と内観のデザインをつなぐ場所」としても捉えており、お客様といっしょにこだわって設計する場所でもあります。

 

今回の寺町モデルでは、マンションのように玄関の上がりを小さくしています。

 

この玄関の上がり部分を低くすることで、空間の重心全体が下がって上質かつ高級な雰囲気を感じ取りやすくなります。

 

また、リビングへと続くドアはハイドアにしており、余計なノイズとなる納め部材を省くことで、玄関空間全体をまとめています。

 

2-1. 玄関正面には寝室を配置

スリット取っ手が洗練された造作扉

玄関の正面には、寝室があり引き戸があります。

 

ここも、おそらく普通にプランニングすると開き戸にすることが一般的でしょう。

 

しかしYUIでは、玄関から入ったときの印象を最上級にするため、造作の扉で空間との一体感を創り出しています。

 

ドア自体もこだわりがあり、取っ手がわかりやすく付いていると空間上のノイズになってしまうため、今回のドアはスリットを取っ手がわりにしています。

 

玄関は家の印象を大きく左右しますが、今回のドアによって動線とデザインを両立しています。

 

また、玄関側面にはキッチンや洗面所に直行できる動線もあり、多様な生活シーンに対応できる設計となっています。

 

3. リビングのこだわり

上質さを演出する縦張り羽目板の壁

リビングは実際に住んでから、一番滞在して家族の時間を創る場所でもあります。

 

この空間でもノイズとなるものをできるだけ排除し、上質なシンプルさを演出するこだわりが詰まっています。

 

一段下がったリビングに目がいきがちですが、今回は正面の壁材のこだわりをピックアップします。

 

一般的な名称では「羽目板」という言い方をしますが、天井や壁に木材を使って化粧をしていく壁材のことです。

 

羽目板は、板を縦に張るものを「縦羽目」、横に張るものを「横羽目」と呼びますが、今回は縦に張ることで空間の高さ方向を強調させる効果を出しています

 

床が一段下がっていることと、天井を高くしていることから実際の寸法としても天井高を感じられる空間となっていますが、高さ方向への意識がいきやすいからこそ縦羽目での張り方をチョイスしています。

 

3-1. モダンデザインと羽目板の調和

羽目板を使う注意点

羽目板を使う注意点としては、コーディネートなどを少しでも間違えると、和風寄りになったり、モダン空間との調和が図れないことが懸念点として考えられます。

 

今回の寺町モデルでは、ノイズの少ない空間を目指しているがゆえに、節の少ない木材を採用しています。

 

ここに節の多い木材を使ってしまうと、ノイズが少ない空間に、節がノイズとして浮き出てきてしまうため、モダンな空間とマッチしやすい木材と色合いを丁寧に選んでいます。

 

なお、節の多い木材は和風インテリアなどと調和性が高いですが、羽目板などを使う際には色だけでなく樹種なども、目指すべきインテリアに合わせた選択をすることが非常に大事です。

 

3-1. 階段の納めにもこだわり

デザインと開放感を両立した階段

さらにリビングのすぐ横に、階段がきていますが、階段の片側がオープンになっています。

 

階段、リビングどちらも広さを感じられるよう、片側をオープンにしたわけですが、この場合に注意すべきポイントがあります。

階段側面の注意すべきポイント

出典:パナソニック・内装建材

 

片側がオープンになっている階段の場合、階段の踏板(※水平の板)や蹴込板(けこみいた ※垂直の板)が横から見えるわけです。

 

このとき、メーカーなどの標準的な施工方法は、上図のようにモールや見切り縁などを使って納めます

 

しかし、標準的な納めをしようとすると、少し野暮ったい印象になってしまいます。

上質さを追求した階段の納め

YUIでは、このような部分についても独自の手法で、キレイに見えるような納め方をしています。

 

実際にココも平面図などで、初めて家づくりをする方が「注文」できるようなところではありませんが、YUIではこのような細かい部分についても徹底的にこだわってご提案いたします。

 

4. まとめ

見どころが詰まったモデルハウス

今回は「細かすぎるモデルハウス紹介シリーズ」として、2025年5月にオープンした寺町モデルの一部を解説しました。

 

今回ご紹介したポイントはごく一部であり、まだたくさん見どころが詰まっています。

 

さらに今回ご紹介した中でも、ダイニングから見た時の外の景色へのこだわり、リビングからみたときの空間の “たたずまい” に関しては、ご来場いただくことで体感として一般的な新築との「違いを体感」いただけるでしょう。

 

富山市の西側に位置する、寺町モデルは常設展示場として一定期間展示をさせていただくとともに、土地含めて販売もしております

 

モデルハウスとして、分譲建売として気になった方は、お気軽にYUIまでお問い合わせください。

 

寺町モデル 販売概要 | 株式会社 YUI

 

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