2. 間取りから学ぶ玄関と水まわりの関係性パターン
続いて、YUIの実際の事例・間取りを参考に、玄関と水まわりの関係性を解説していきます。
2-1. 玄関 → 洗面所①
1つ目は比較的多い、玄関からすぐ洗面所に行けるパターンです。
帰宅後にすぐ手洗いをしたい方におすすめの動線になっています。
さらに、上の事例ではキッチンと隣接した間取りになっており、買い物の食材もスムーズに仕舞える点が特徴です。
昨今、感染症が落ち着いてきたとは言え、帰宅後すぐ手洗いなどをしたい方は、玄関から洗面所のアクセスをよくしておくとよいでしょう。
2-2. 玄関 → 洗面所②
2つ目も、玄関と洗面所が近い位置に配置されているパターンです。
玄関クローゼット内の上がった部分には、可動式のハンガーパイプを設置しており、高さを変更したりパイプを増やしたり、靴だけでなくコートなども収納できるようになっています。
また、こちらの事例はリビング内洗面になっており、玄関から短い距離でアクセスできる間取りです。
洗面所として1つの部屋で独立していませんが、このカーブの壁が空間としての隔たり(ゆるく仕切る)を創り出しています。
昨今は見えてもおしゃれな洗面が増えてきたのと、脱衣室と分離することで使い方の自由度も広がります。
2-3. 玄関 → 洗面所③
こちらの事例では、玄関クローゼットがあることでコート・傘などをまとめて収納、つづいてケースバイケースに応じてキッチン方向と洗面方向に行ける間取りになっています。
買い物帰りで食料品を抱えているときはキッチン方面へ、そして仕事帰りなどで洗面やサンルームに直行したいときは、洗面所の方向へ行くことができる設計です。
行いたい行動によって動線を使い分けることができ、さらに玄関・水回り・LDKの回遊性もあるので、次のアクションが起こしやすくて家事が捗る間取りでもあります。
2-4. 玄関→ クローゼット / パントリー
玄関からクローゼットおよびパントリーのアクセスが良いと、買い物が多い方にとっては非常にラクな動線になります。
通販で食料品を多く買う方にもおすすめの間取りと言えます。
上記の間取りではファミリークローゼットとも近いことから、キッチンへのアクセスと両立できている理想形に近い方も多い間取りではないでしょうか。
2-5. 玄関 → 洗面所 / パントリ-
続いては、玄関から洗面所・パントリー、どちらにも行ける間取りです。
洗面所からは脱衣室・お風呂にもすぐ行ける間取りになっており、リビングに行かず帰宅後にお風呂に直行したい方にもおすすめな動線になります。
こういった動線は、北側玄関だからこそ実現できている設計ですが、このように土地の向きも玄関自体の位置に大きく影響します。
2-6. 玄関 → 脱衣室 / 洗面所
今でも収納は個々で分離する形式が多いですが、昨今は家族みんなの衣服などを1箇所に集める間取りも増えています。
これをファミリークローゼット(略してファミクロと呼ぶ方もいます)と言いますが、メリットとしては全体の収納スペースを圧縮して、建物全体の大きさを圧縮できることです。
玄関と近づけることで、コートなどの衣服をしまう場所としても重宝するでしょう。
一方で、このファミリークローゼットを採用する場合、主寝室を1階に設けて寝室のウォークインクローゼットと併用するような形になることもありますが、どこに置くのか配置が少し難しいです。
この事例は、帰宅後にすぐモノを仕舞ってスッキリしたい方におすすめな動線ではないでしょうか。